「エアコン試運転の日」(4月10日)を前に、家電メーカー各社がエアコンの試運転を盛んに訴求している。シャープは8日、ヤフーと共同で「たけのこを見たらエアコンの試運転をしてほしい」という提案を始めた。

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 ヤフーがエアコンと故障に関連するワードの検索数を月ごとに集計したところ、毎年6~8月にピークがあった。ヤフーは「故障の検索が増えるということは、修理や買い替えの需要も同じ時期に増える」と指摘する。

 シャープも「夏場はエアコン修理に関する問い合わせが殺到するため、修理対応が完了するまでに時間を要してしまう」として、早めに「18度設定で10分間」のエアコン試運転を促す。真夏にエアコンが故障すると、場合によっては長期にわたってエアコンなしで過ごすことになりかねず、熱中症の危険もあるためだ。

 しかし、シャープが自社ネット対応エアコンから取得した運転データを分析したところ、2023年に試運転を行ったケースは約9%しかないことが分かった(シーズン中、初めて実施した18度設定の冷房運転を試運転と定義)。

 月別にみると4月はわずか0.7%、5月が1.7%。メーカーの呼びかけをよそに、あまり浸透していないことがうかがえる。

 そこで両社は、ヤフービッグデータを利用して試運転を“実施してほしい時期”に検索数が増えるワードを調べ、それに絡めてエアコン試運転を訴求することにした。時期的に「たけのこ」がぴったりだったという。

 意外性のあるワードを組み合わせ、いわば連想でエアコン試運転の実施を促す両社。「たけのこをよく見かけるようになったら、エアコンの試運転を実施いただくことを推奨します」としている。

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