食べれば大阪人の「牛煮込み愛」がわかる。裏なんば名物「肉巻き玉子」とは

●大阪にある『DINING あじと』には大阪人が愛する牛煮込み料理を組み合わせた「肉巻き玉子定食」があります。一体どんな定食なのか？味わってきました。

　突然ですがカミングアウトを一つ。大阪人というのは砂糖醤油で煮込んだ牛肉が好きなんです。関西弁で言うところの「甘辛ろぉ炊いた肉」。

　肉うどんも肉じゃがも、肉と名前の付く料理は大体が牛肉なのがデフォルト。豚を使うのが基本の肉まんは「豚まん」と呼称するほどの牛肉大好き民族が大阪人なのです。

　そんな大阪に甘辛ろぉ炊いた肉の美味しい店があるらしく、場所は激戦区の裏なんば。それはもう美味しいに違いない！

甘辛牛煮込みが美味しい裏なんばのダイニング

裏なんばのオシャレなお店の店頭に肉巻き玉子の文字

　というわけで難波の駅を下りて東へテクテク。NGKの前を通って道具屋筋を抜けた先、これまた甘辛牛肉系料理・肉吸いで有名な『千とせ』の目と鼻の先にあるのが、今回訪れる『DINING あじと』です。

扉の先にはどんな空間が？ [食楽web]

　甘辛牛肉系の料理が美味しいと聞いてきたので食堂のようなお店を何となく想像していましたが、目の前にはオシャレなレストラン。でも店頭のメニューを確認してみると、確かに「肉巻き玉子」という文字列を発見。入ってみたいと思います。

今回はランチでしたが、お酒も飲みに来たい『DINING あじと』

　店内に入ってみるとお酒の瓶が並んだ棚とカウンター席があって、まるでアジトのようなバーの雰囲気。肉巻き玉子の定食を食べに来たのに、ずいぶんオシャレなお店に入り込んでしまいました。

　ジャジーなBGMが静かに流れるダイニングバーではあるけどアンニュイなムードという感じではなく、店内で働く店員さんはキビキビとしていて居心地が非常にいいです。

「肉巻き玉子定食」は玉子焼きの中から甘辛の牛肉がたっぷり

バーカウンターで食べる「肉巻き玉子定食」980円

　注文してしばらくすると料理が登場。真っ黒な煮汁を従えた玉子焼きがドンッ！ お箸で割ってみると、中には牛肉がたっぷり。牛肉はもちろん和風の砂糖醤油の味で「甘辛ろぉ」煮込まれています。

「こうやって食べろ」との本能の囁きには抗えず……

　そのまま食べても美味しい甘辛牛肉。お上品な人には叱られそうですが、欲望のままにご飯にオンしてもよし。気が付くとあっという間にご飯はカラ。こちらのお店ではご飯もスープもお漬物もおかわり自由なので、遠慮なくいただいてお腹いっぱい。幸せな気分となりました。

　平日の閉店間際にお邪魔しましたが、店内は絶えず満席でお客さんが途切れず人気の高さが伺えます。

　今回食べた「肉巻き玉子定食」はお上品でありながらもどこか愛嬌がある料理で、料理上手な田舎のお婆ちゃんが作ってくれそうな味わいでした。

お酒のアテもきっとどれも美味しいに違いない

　そんな料理が繁華街のオシャレなダイニングで何気なく出てくる辺り、大阪の食のレベルの高さが伺えますね。

　すでに大阪の街のコテコテメニューを楽しんだことがある人に「こういう美味しいお店もあるよ」とオススメしたいお店でした。

（撮影・文◎けいたろう）

●SHOP INFO

店名：DINING あじと

住：大阪府大阪市中央区難波千日前4-20
TEL：[phone]
営：11:30～14:30（L.O. 14:00）、17:00～23:00（L.O. 22:30）
休：不定休 ※夏季・年末年始休暇あり
https://www.dining-ajito.com/dining/

●著者プロフィール

けいたろう
旅するグルメライター。大阪と京都をむすぶ京阪電車の沿線在住で、複数の旅行情報サイトにて旅とグルメのガイド記事を執筆。気になるグルメ情報があるとB級グルメも高級店も穴場のお店も有名行列店でも、とにかく幅広く取材！食楽webでは関西グルメ情報を中心に紹介しています。

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