新しい装備を取り付けている?

ドローン対策を強化したロシア戦車が出現

ウクライナ国防省は2024年4月3日ロシア軍の新鋭戦車T-90Mをドローンによる爆撃で破壊する映像を公開しました。

公開された映像では、車体前部にあるハッチが開いた状態になっているT-90Mにドローンが接近し、手榴弾を投下。手榴弾はハッチから車内に入り込み、内部で炸裂しています。

このT-90Mはすでに放棄された車両のようですが、かなりのドローン対策が施されていることが確認できます。砲塔にはドローンの直撃を防ぐケージのほか、電子妨害装置のようなものも取り付けられています。ドローンが猛威を振るうウクライナの戦場での戦訓を反映していることが伺えます。

T-90Mは、2021年からロシア軍に引き渡しが開始された新鋭戦車で、「プラルィヴ」(ブレイクスルーの意)という愛称を持ちます。出力1130馬力の新型ディーゼルエンジンを搭載し、T-90から砲塔形状を一新しているのが特徴です。現在、ロシア軍では最強クラスの戦車ですが、ドローンによる撃破が相次いでいます。

ウクライナ国防省は動画の公開にあたり、「小さな手榴弾一つだが、衝撃は大きい。対ドローンケージや電子戦システムも、T-90Mの生存には役に立たなかった」とコメントしています。

ロシア軍の新鋭戦車T-90M(画像:ロシア国防省)。