堀田は19年のドラフト1位選手、飛躍が期待されている(C)産経新聞社

 巨人の先発ローテーションが開幕早々、慌しい動きを見せている。

 4月6日DeNA戦(東京ドーム)に先発し4回2失点で降板していた助っ人左腕のフォスター・グリフィンが「右腹直筋筋損傷」で8日に出場選手登録を抹消。昨年6勝をあげ、今季も左腕エースとしての活躍が期待されていたが、開幕早々に無念の離脱となった。

【動画】巨人 堀田賢慎が2日の中信ブラザーズ戦、9回をピシャリと締めた場面

 阿部慎之助監督はグリフィンの代役に堀田賢慎を先発起用すると明言したとスポーツ各紙が報じている。

 先に不振で2軍落ちしたヨアンデル・メンデスに続き、開幕ローテのうち2人が早々と脱落する緊急事態。メンデスの代役はプロ3年目の赤星優志が務めることが有力視されており、若き右腕2人がチームの救世主となれるか、注目される。

 堀田は2019年ドラフト1位右腕。入団時から高い期待を集めてきたが、1年目の2020年4月にトミー・ジョン手術を受け、地道なリハビリに取り組んできた。

 また昨年節目の10勝をマークし、堀田と同じくトミー・ジョン手術を受けた20年ドラフト2位の山崎伊織とともに今季から2軍監督を務める桑田真澄氏が潜在能力の高さを認めて、1軍コーチ時代から目をかけてきた「桑田チルドレン」としても知られる。

 堀田は昨年わずか救援登板の3試合のみと不振に終わったことで台湾ウインターリーグに志願参加。武者修行のかいもあって、球威で押すピッチングが復活。

 今季はオープン戦リリーフとして5試合に登板し、計5イニング無失点。150キロ台の速球とチェンジアップコンビネーションも冴え、3月2日に台湾で行われた球団創設90周年親善試合・中信ブラザーズ戦でも9回に登板し、1回を無安打2奪三振無失点と完璧な投球を見せていた。一時は故障のため、開幕が不透明だった大勢にかわり、代役守護神に浮上したこともあった。
 
 開幕1軍入りを果たした後もリリーフとして安定した投球を続ける中、6日のDeNA戦ではグリフィンが4回に降板後、4番手として3イニングを投げ、力のある直球を武器に2安打1失点とロングリリーフを務められたことも白羽の矢が立てられる要因となったようだ。

 開幕早々、先発ローテーションがスクランブル状態に陥ったチームではあるが、堀田も当初は、チームを背負って立つエースにと期待されて入団した経緯がある。若き剛腕がめぐってきたチャンスをものにできるか。登板予定とされる13日の広島戦(東京ドーム)のピッチング内容が大きく注目を集めそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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