フェルメクテス株式会社(本社:山形県鶴岡市、代表取締役:大橋由明、以下「フェルメクテス」)は、東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(本社:東京都文京区本郷、代表取締役社長 植田浩輔、以下、「東大IPC」)が運営する国内最大規模を誇る複数大学共催の起業支援プログラム「1stRound」の第10回支援先として採択されました。

フェルメクテスは「人類と動物、植物、そして地球が共存できる未来を実現する」をビジョンとし、2021年に創業した慶應義塾大学先端生命科学研究所発スタートアップ企業です。

世界人口と消費需要の増加を背景に、いままでのように農地を耕し家畜を育てるという既存概念の延長線上にある新しい商品を生み出すだけでは不十分です。また、グローバル化した社会において、国際価格で取引される食糧を開発途上国が必要量購入するのは不可能です。そのためには食糧生産について概念シフトを起こし、各国や地域で効率的に食糧を地産地消できる仕組みが必要です。

フェルメクテスは、今までの動物性タンパク質・植物性タンパク質に加え、新しい食糧調達方法である「菌タンパク質」を実用化しました。(菌タンパク質とは微生物由来のタンパク質と定義しています。具体的には納豆菌や麹菌等です)納豆菌は生産効率が極めて優れており、約30分で2倍量になるため、現在のどの食糧に比べても、効率よく生産することが可能です。大きなタンクバイオマス由来の培養液が充分あれば、スプーン1杯(1グラム)の納豆菌が24時間後には1600万倍の16トンになる計算になります。

パンや麺を食べる習慣に、さらに環境負荷が小さく高品質なタンパク質を含む原料を加えることで食概念をシフトさせ、持続可能な未来を実現します。

創業者である大橋(代表取締役)は、納豆菌遺伝学が専門であることから、

1)納豆菌が有望なタンパク質源となり得ること

2)生物の中で最も増殖が速いこと

3)長年の食経験があること

4)納豆菌は交配による自然育種が可能であること

を鑑み、納豆菌そのものを食糧とする発想に至りました。2021年7月、大橋を中心に工業的発酵生産、事業開発、管理、食文化創造などを専門とする5人が集まり、当社を設立しました。『kin-pun』という自社ブランドを立ち上げ、食文化研究家である長内あや愛(共同経営者)がブランディングに取り組んでいます。(詳細は下部記載のkin-pun HPにございます)

  • 大学横断型の国内最大級のインキュベーションプラットフォーム「1stRound」について

■技術シーズの社会実装を支援、国内初、大学横断・Non-Equity型最大規模の起業支援プログラム

「1stRound」は、大学に関連する優れた技術や着想の事業化、社会実装を支援する国内最大の大学横断型インキュベーションプラットフォームです。初動を加速させるためのNon-Equity資金支援をはじめ、その事業価値が算定可能な事業体・スタートアップとなるためのハンズオン支援を行うべく、2017年より東京大学を母体に「起業支援プログラム」としてスタートしました。2019年より名称を「1stRound」とし、コーポレートパートナーの参画も得たコンソーシアム形式で展開、その後国立・私立大学が参画し、国内最大規模を誇る共催プログラムへと進化しています

■ 過去採択企業の資金調達成功率は約90%以上、大手企業との協業も拡大

「1stRound」では、過去8年、累計85チームを採択し、会社設立・資金調達を支援してまいりました。支援後1年以内の資金調達成功率は約90%以上、大型助成金の採択率50%以上を達成しております。また、コーポレートパートナーを中心とする大手企業との協業関係の創出にも注力しており、各回半数を超えるチームが協業に至っております。採択企業とコーポレートパートナーをはじめとする様々なステークホルダーを繋げ、双方の知見を活かしたより良いスタートアップ創出のためのコミュニティの醸成とともに、技術シーズを活用したスタートアップビジネス促進の加速を目指します。

また、関連大学の起業家教育プログラムとの連携により、全採択数のうち再応募からの採択は20~25%を占めており、アカデミアからの起業をより後押しする、エコシステム構築を目指しています。

「1stRound」:https://www.1stround.jp

  • 1stRound 採択総評

この度の採択では、微生物である納豆菌の持つポテンシャルを特に評価頂きました。当社では今後も持続可能な食文化の実現を目指して展開して参ります。

東京大学協創プラットフォーム開発株式会社 1stRound Director 長坂英樹氏の総評

食肉や魚など従来のタンパク質に代わる新たな代替タンパク質は、人口増加、畜産の環境負荷、健康・倫理・信条の観点から、今後人類にとって不可欠となると言われています。現在、代替タンパク質として植物性代替肉、培養肉、昆虫食といった手法がありますが、フェルメクテスが着目したのは納豆菌*です。約30分で2倍に増殖といわれる圧倒的な生産性、タンパク質含有量が70%以上に加えて、保水性、せん断性、腹持ちなどの機能性を持つ点、また自然由来であり、アジアを中心に世界中での親しみやすさと受け入れられている点含め、昨今の代替食品では達成できなかった部分を、古くから親しまれている食品で補う「温故知新」型のアプローチだと思っております。迫り来る食の人類課題に対して真正面から取り組む同社の成功を期待しています。

  • 菌タンパク質 kin-pun についてアンケートを実施いたしました。結果を公開いたします。

2023年11月4日に開催された、鶴岡サイエンスパークまつりに出展いたしました。 kin-pun入りのパンとケチャップを使用したkin-punホットドッグをご試食としてご提供し、アンケートを実施いたしましたので、結果を初公開いたします。

●鶴岡サイエンスパークまつりhttps://tsuruoka-sp-fes.jp

●アンケート結果について

おいしい高タンパク食材として、kin-punの開発、さらなる実用化に向けて取り組んでまいります。

アンケート結果:https://kin-pun.jp/news-kin-punホットドッグアンケート結果/

フェルメクテスについて>これから私たちが直面する食糧増産の課題解決には、環境負荷が小さくかつ生産効率のよい食用タンパク質が必要です。フェルメクテス株式会社は、日本の食文化を背景に納豆菌タンパクの実用化を目指す世界で唯一の企業として、納豆菌粉”kin-pun”を、おいしく安全・安心に高品質なタンパク質とともにお届けし、持続可能な食文化の創造を目指します。

フェルメクテスHP: https://fermecutes.com
kin-pun HP:https://kin-pun.jp

配信元企業:フェルメクテス株式会社

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