オーディオブランドのJBLを展開するハーマンインターナショナルは、4月4日に開催した発表会でポータブルBluetoothスピーカーの人気シリーズ「JBL GO」と「JBL CLIP」の新モデルを発表した。

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●新たなユーザー層の開拓へ



 現在、国内のワイヤレススピーカー市場をけん引するのはハーマンインターナショナルだ。家電量販店やネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」をもとに、部門ごとに販売数量年間No.1のメーカーを表彰する「BCN AWARD」のワイヤレススピーカー部門では、同社が2018年から23年にかけて6年連続で首位を獲得している。

 現在、ワイヤレススピーカー市場自体は必ずしも好調とはいい難い。23年の市場全体の販売数量は前年比85.2%、金額ベースで同88.0%と厳しい状況だった。

 ハーマンインターナショナルが15歳~49歳の男女を対象に実施した「音楽視聴に関する意識調査」によると、普段の音楽視聴でポータブルスピーカーを使用しているのは17%という結果も出ている。一方で、イヤホンを利用したり、スマートフォンのスピーカーで直接聴いたりするユーザーは多く、音楽を楽しむ習慣が根付いている。そこで、ファッションアイテム感覚でカジュアルに利用できる、高い機能性を備えた新製品で新たなユーザー層の開拓をしたいと同社はいう。

 同社が発表したのはポータブルBluetoothスピーカーJBL GO 4」(GO 4)と「JBL CLIP 5」(CLIP 5)の2モデルだ。

 両モデルとも、独特のカラーリングが施された9色をラインアップ。ブラックやレッド、ブルーなど、従来モデルでも採用したカラーのほか、スウォッシュピンクやファンキーブラック、ウィンブルドングリーンを新たに追加した。


●GO 4は最大連続使用時間が約7時間に伸長



 GO 4は、JBLのポータブルBluetoothスピーカーを代表する「GO」シリーズの新製品で、20年に発売した現在も主力製品である「JBL GO 3」の後継にあたるモデルだ。

 スペック面では、前モデルよりもスピーカーのユニットサイズが16%拡大。コンパクトさはそのままに、より迫力のあるサウンドを再生する。最大連続使用時間は前モデルよりも2時間長い約7時間となり、音圧を制限して再生時間を伸ばすプレイタイムブースト機能を利用すれば約9時間まで利用時間を延長できる。

 専用アプリのJBL Portableにも対応しており、アプリから各種機能の調整やファームアップデートなどが行えるようになった。

 Bluetooth新規格のLE Audioに対応しているのも大きな進化だ。LE AUDIOの対応で音質や接続の安定性向上はもちろん、1台のデバイスから複数台のスピーカーに同時に音声を配信できるAuracast機能の利用も可能となった。発表会でもこの機能は利用されており、会場内の各所に配置された12台ものJBLスピーカーが連携して、空間全体に音楽を響かせていた。


●カラビナの設計見直しで使い勝手が向上したCLIP 5



 CLIP 5はカラビナ構造を採用し、携帯性に優れた上位モデル。CLIP 5もGO 4と同様、機能面で前モデルからパワーアップしている。

 完全一体型のカラビナは、さまざまな場所に取り付けやすいように設計を変更し、使い勝手が向上している。最大連続使用時間はGO 4を上回る12時間で、プレイタイムブースト機能をオンにすると、再生時間がさらに3時間延長され、アウトドアでの使用でもバッテリの残量を気にせず音楽を楽しむことができる。

 両モデルともバッテリの充電時間は3時間で、USB Type A to Cケーブルを同梱。価格はどちらもオープンで、JBLオンラインストアでの販売価格は、GO 4が7700円、CLIP 5が9900円だ。4月11日から順次発売となる。


●キャンペーンでは水曜日のカンパネラを起用



 同社はGO 4、CLIP 5の発売に合わせ、春キャンペーン「わたし、響け!」を開始した。イメージキャラクターに人気アーティストの詩羽(水曜日のカンパネラ)を起用したWebCMを公開したほか、東京・渋谷エリアをはじめとした全国主要都市に屋外広告を展開。

 また、スニーカーアプリ「スニーカーダンク」とコラボレーションし、抽選でレアスニーカーが当たるプレゼントキャンペーンも開催している。

新モデル「JBL GO 4」と「JBL CLIP 5」