筒香は新天地としてどこを選ぶのか、注目が高まる(C)Getty Images

 ジャイアンツを自由契約となった筒香嘉智の去就が注目されている。

 2019年オフにDeNAからポスティングメジャー移籍して以来、レイズから始まり、パイレーツや独立リーグ含め、複数球団を渡り歩いてきた。かつては侍ジャパンの4番も務めたスラッガーは阿部慎之助監督率いる巨人が獲得意思を示すなど、古巣のDeNAとの一騎打ちの様相も示している。

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 巨人ではここにきてベテラン左打者の梶谷隆幸が左ひざ違和感で抹消、丸佳浩も走塁時のプレー鹿児島遠征を外れるなどやりくりに頭を悩ませている。チームでは4番、5番に岡本和真坂本勇人と打力のある右打者が控えるだけに、左の長距離砲がラインアップに加わることで打線に厚みが増すことも期待される。

 一方、筒香獲得においてはリスクも見え隠れする。日本球界在籍時はDeNAの主砲としてチームを支え、侍ジャパンの4番も務めた。

 一方夢舞台のメジャーでどんな勇姿を見せるか注目されたが、持ち味の長打力は4シーズンにわたって、18本塁打を放つにとどまった。

 一つには150キロ超の速球への対応が難しかったこと、さらに筒香にとっては古傷ともいえる腰の状態もパフォーマンスに影響を及ぼしたとされる。

 2022年シーズンは開幕直後から腰痛に苦しみ、パイレーツで50試合に出場し、打率・171、2本塁打、19打点で8月に戦力外となった。その後復調する時期もあったが、今春メジャーキャンプに招待選手として参加しながら、キャンプ中に再び腰を痛め、オープン戦6試合に出場し、打率1割に終わっていた。
 
 ここ数年の低迷はコンディション不調による要因も指摘されていることで、日本球界復帰に待望論もある中で、果たして求められるパフォーマンスを果たせるのかと懐疑的な見方もある。

 また、かつてDeNAから巨人に移籍した主砲といえば村田修一氏(現ロッテ一軍打撃コーチ)の名前もあがる。村田氏も巨人時代、打撃不振にあえいでいたときは「8番・サード」で起用されるなど、苦しい時代を過ごしてきたことも知られる。

 仮に巨人に合流となれば、常勝軍団とあって、4季ぶりのV奪回に直結する活躍が求められる。より以上にパフォーマンスにはファン含め、シビアな目が注がれることにもなりそうだ。

 日米通算223本と実績は申し分ない。あの豪快な打撃が再び日本で見られるのか。本人の決断が待たれる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

左の長距離砲、筒香嘉智 巨人獲得有力視も心配される「古傷」と「かつての移籍例」