アンソニー・マッキーが主演を務めるアクションコメディ「ツイステッド・メタル」シーズン1(Huluで全話独占配信中、全10話)。第7話ではジョン(アンソニー・マッキー)らがミルクマンのたまり場を訪れた際の出来事が描かれた。本記事では、考察を踏まえながら第7話を振り返る。(以下、ネタバレを含みます)
■「ツイステッド・メタル」とは
「ゴッド・オブ・ウォー」シリーズのクリエイター、デイビッド・ジャッフェ氏が手掛ける、PlayStation(R)の伝説的カーアクションゲームを映像化した本作。物語の舞台は、あるバグが世界中のコンピューターを破壊し、荒廃した終末世界。都市が巨大な壁を築き、安全な中の世界“インサイド”と、危険な外の世界“アウトサイド”に分断される中、運び屋のジョン・ドウが“インサイド”での生活を送るため、アメリカ3431kmを横断して危険なニューシカゴへ荷物を届けるというストーリーだ。
本作は2023年7月にアメリカの動画配信サイト「Peacock」で配信されると、2週間で“Peacock史上最も視聴されたコメディシリーズ作品”として新記録を樹立。海外の映画批評サイト「Rotten Tomatoes」でも高評価を獲得し、すでにシーズン2の制作も決定している。
本作の製作総指揮を手掛けるのは、映画「ゾンビランド」や「デッドプール」の脚本家としても知られるレット・リース氏とポール・ワーニック氏。また出演者には、「アベンジャーズ」シリーズのファルコン役で知られるアンソニー・マッキーが主演のジョン・ドウ役を務めるほか、彼の相棒・クワイエット役には「ブルックリン・ナイン-ナイン」などに出演するステファニー・ベアトリスが抜擢されている。
またニュー・サンフランシスコの最高責任者・レイヴン役は、「スクリーム」シリーズで知られるネーヴ・キャンベルが担当し、原作のゲームにも登場する殺人ピエロのスウィート・トゥース役は、プロレスラーのサモア・ジョーが担当。そして「ボージャック・ホースマン」出演のウィル・アーネットが、スウィート・トゥースのボイスキャストを務める。
ちなみに吹替版では、杉田智和、朴璐美、千葉繁、内田直哉といった実力派声優陣が各キャラクターの声を担当している。
■スウィート・トゥースの悲惨な過去が明らかに…
時は1989年。子役のマーカス・ケインは「ビリー＆スクープス家」というホームドラマの収録スタジオにいた。もともと「スクープス家」という番組名だったが、マーカスより犬のビリーの方が人気が出たことから番組名が変更され、マーカスはご機嫌斜めの様子。番組収録中、自分よりビリーに歓声が集まったことに腹を立てたマーカスは、思わずビリーを殺してしまうのだった――。
場面は変わり、ストーン捜査官(トーマス・ヘイデン・チャーチ)のもとに、「検問所がスウィート・トゥースにやられた」という一報が入る。ステュー(マイク・ミッチェル)ら仲間を束ねたスウィート・トゥース(サモア・ジョー)は「ケジメをつける」と言い、ステューと2人で精神科病院へ向かう。実は、スウィート・トゥースこそがマーカスで、過去に失態を犯した彼はその精神科病院に送られたのだ。
そんなスウィート・トゥースは世界が崩壊した時、一度も面会に来なかった両親を病院へ運び殺していた…。精神科病院に到着した彼は両親の亡骸と対話を始め、「自分の仲間を見つけた」と決別する――。
その後2人が仲間のもとへ戻ると、全員ストーンの命令によって殺されていた。そしてステューとスウィート・トゥースを片付けるよう命じられたマイクは、スウィート・トゥースの返り討ちに遭いそうになるが、ステューに制止され何とか一命をとりとめる。
■ミルクマンのたまり場で“ジョンの元恋人”と再会するも…
一方、ジョン(アンソニー・マッキー)とクワイエット(ステファニー・ベアトリス)は荷物を受け取り、“インサイド”があるニュー・サンフランシスコを目指していた。荷物を運ぶ途中、2人はミルクマンたちのたまり場・ナットハウスへ立ち寄ることに。
そこには、メアリー(クロエ・ファインマン)というジョンの元恋人がおり、ジョンの過去を知るメアリーはクワイエットにそのエピソードを意気揚々と話す。メアリーをあまり良く思わないクワイエットだったが、ジョンはミルクマンたちと情報交換するために酒をおごり始める。
その後、ジョンが愛車のエヴリンに給油をしていたところ、メアリーがやって来る。ナットハウスではミルクマン同士の仕事の話は禁じられているのだが、調子に乗ったジョンはメアリーに「欲しかったものが手に入る」と、“インサイド”の話をつい口にしてしまう。
そしてメアリーはナットハウスの仲間たちにこの情報をすぐに漏らし、メアリー含むミルクマンたちは大きな乱闘騒ぎに。クワイエットはメアリーに刃物を向けられ、「奴のことは本気だった」「いい暮らしなんて許すもんか！」と啖呵を切られる。
すかさず「復讐心は身を滅ぼすよ」と忠告するクワイエットだったが、それでもなおクワイエットを殺そうとメアリーは刃物を向ける。その瞬間、クワイエットは傍にあった斧でメアリーの胸を一突きして、返り討ちにした。
こうして、ナットハウスを後にすることにしたジョンとクワイエット。2人はニュー・サンフランシスコを目指すのだが、その場に居合わせたストーンの手下によって、行き先がストーンに知られてしまうのだった…。
■スウィート・トゥースの家庭環境はずさんだった…？
第7話では、スウィート・トゥースの過去が明らかになった。スウィート・トゥースは子役時代から自分の思い通りにならないと攻撃に走る“サイコパス”な一面を見せていたが、それは家庭環境にも問題があった。
犬のビリーを殺めてしまったことで精神科病院送りになったスウィート・トゥースだが、両親は一度も面会に訪れなかったという。彼は「精神科病院で過ごした10年が1番幸せだった」と振り返っていたことからも、両親から愛情を注がれることなく、悲惨な幼少期を過ごしていたことが想像できる。
そして、最終目的地であるニュー・サンフランシスコに向け車を走らせるジョンとクワイエット。ストーンも諦めず2人を追っており、いよいよジョンとの直接対決を迎えることになりそうだ。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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