スカーレットヨハンソン、チャニング・テイタム、そしてウディ・ハレルソンが出演し、人類史上初の月面歩行の“舞台裏”について描く映画『FLY ME TO THE MOON(原題)』が、邦題を『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』として7月19日(金)から全国公開されることが決定。予告編も解禁された。

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人類初となる月面着陸の舞台裏で起きていた“奇想天外“な極秘プロジェクトを描く本作。1969年、アメリカ。ケネディ大統領が宣言した“人類初の月面着陸を成功させる国家的宇宙プロジェクト=アポロ計画”がスタートして8年。人類の大きな夢はいまだ成功ならず、米ソ宇宙開発競争で後れを取るなか、失敗続きのNASAに対して国民の月への関心は薄れ、予算は膨らむ一方だった。この悲惨な状況をなんとかしようと、ニクソン大統領に仕える政府関係者モー(ハレルソン)を通して、PRマーケティングのプロ、ケリー(ヨハンソン)がNASAに雇われる。このプロジェクトを全世界にアピールするためなら手段を選ばないケリーは、アポロ11号の宇宙飛行士たちを「ビートルズ以上に有名にする!」と意気込み、月面着陸に携わるNASAスタッフにそっくりな役者たちをテレビやメディアに登場させ、偽のイメージ戦略を仕掛けていく。そんな彼女に対し、実直で真面目なNASAの発射責任者コール(テイタム)は反発。しかしやり手のケリーは聞く耳を持たず、コールの代役まで雇ってしまう始末。ケリーの見事なPR作戦により、月面着陸は全世界注目の話題となり、盛り上がりはピークに達する。そんな時、モーからケリーにある衝撃的なミッションが告げられる。

“断ったら政府に消される”。その超極秘プロジェクトとは、月面着陸のフェイク映像を撮影するというもの。早速ケリーはアームストロング船長の代役や撮影監督を雇い、厳戒態勢のなか、NASAケネディ宇宙センター内部に作られた“嘘の月面”での撮影準備を進めていく。仲間の月面着陸成功を信じてプロジェクトに猛反対するコールと、偽の月面着陸制作に邁進するケリー。対立する2人の前に更なるトラブルやアクシデントが勃発するなか、ついにアポロ11号は発射の時を迎え、月面着陸までのカウントダウンが始まる。

大ヒット映画のリブートやシリーズ続編が次々と製作されるハリウッドで、月面着陸55周年を機に、もう一つの月面着陸にまつわる舞台裏を完全オリジナル脚本でユーモラスかつスタイリッシュに描いた本作は“争奪戦になるほどの脚本”とも評され、豪華キャストの参加も続々とニュースになり、そのクオリティと期待の高さは以前から話題となっていた。巧みな話術でNASAや世界中の人々を軽快に欺いていくPRのプロ・ケリーを演じるヨハンソンは、本作ではプロデューサーとしても名を連ねている。実直なNASAの発射責任者コールを演じるテイタムは、アクション大作からラブストーリー、そしてコメディまで出演し、存在感を放つ実力派。そんな2人の初共演に加えて、物語のキーパーソンを担うのがハレルソン。ニクソン大統領の側近として超極秘ミッションを企てる男という一見シリアスなキャラクターを、ベテランならではの味のある演技で体現している。監督を務めたグレッグ・バーランティは『フリー・ガイ(21)でプロデューサーを務め映画をヒットに導いたクリエイターだ。

人類初の月面着陸についてまことしやかにささやかれる“ウワサ”に着想を得て、一級品のエンターテインメントに仕上げた本作。人類が目にしたものはリアルかフェイクか?その真偽のほどはあなた自身の目で確かめてほしい。

文/スズキヒロシ

人類初月面着陸の“舞台裏”に迫る『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』日本公開決定!