アニメ『機動戦士ガンダムSEED』シリーズの約20年ぶりの完全新作となる劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』(1月26日公開)の大ヒット御礼スタッフトークイベント第1弾が9日、都内で開催され、CGアニメーション編として仲寿和プロデューサー、藤田進夢3DCG制作デスクが登壇した。

【画像】道頓堀で夜遊びするアスラン ルナマリア&メイリン登場のご当地ビジュアル

 公開73日間で、観客動員数256万4398人、興行収入43億2096万10円を記録する大ヒットとなっている。福田己津央監督、メカニカルアニメーションディレクターの重田智氏と約2年にわたって藤田氏は膝を突き合わせた。

 また、本作では、重田氏の影響を直で受けた若手スタッフの成長も著しかったという。もともとブラックナイトスコード カルラウイングを広げたシーンのエフェクトなどを担当していた20代中盤のスタッフが周りの作業を見て「僕もアニメーションをやってみたいです」と直訴してきたという。藤田氏は「『じゃあ、やってみる?』と。その子も重田さんのことはリスペクトしてましたし、そもそもエフェクトができるので、きっとセンスがいい子なんだろうなとは思ってたんです」とする。そこで流されたのが復活したデスティニーガンダムSpecIIの初戦闘シーンだった。

 藤田氏は「これ今回の作品で初めてアニメーションをやった子の上がりなんですよ。アニメーションやったの初めてなんですよ。このデスティニーが出撃して、宇宙戦艦を壊し始めるところまでは全部一連で彼がやられたんですけど『これ、25歳、26歳の子の初めての上がりか?』みたいな。最初から詰めた状態で上がってきていて、爆発とかも全部彼。エフェクトができるので。これ用に自分で描いたり。本当にどんどんスタッフのスキルが上がってくんで、びっくりしちゃった」と秘話を明かし、ファンを驚かせていた。

 『機動戦士ガンダムSEED』シリーズは、2002年10月より全50話で放送された、21世紀に入って初めて制作されたテレビシリーズのガンダム作品。物語は遺伝子調整がおこなわれた人類(コーディネイター)とこれまでの人類(ナチュラル)が、軍事組織ザフト地球連合軍にわかれ戦いを繰り広げる。この戦争を通じ、コーディネイターである主人公のキラ・ヤマトの苦悩と成長が描かれている。

 これまでのファン層に加え多くの女性層を獲得し、最高視聴率8.0%を獲得。さらに小学生を中心に第二次ガンプラブームを巻き起こし、“新世代のガンダムシリーズ”として一世を風靡(ふうび)した。

 また、2004年10月から続編となるテレビシリーズ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』も放送され、前作を上回る最高視聴率8.2%を獲得。シリーズ累計のパッケージ販売数は驚異の400万本を超え、音楽、イベントなどテレビアニメシリーズの枠を超えて、日本中を席巻した人気作品となっている。

 シリーズの完全新作となる劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』のストーリーは『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の続編となり、戦いが続く世界でキラやアスラン、シンたちの新たなストーリーが展開される。

劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』(1月26日公開)の大ヒット御礼スタッフトークイベント第2弾に登壇した(左から)仲寿和氏、藤田進夢氏