吉田修一の最高傑作との呼び声高い同名小説を吉沢亮を主演に迎え映画化する『国宝』(2025年公開)。このたび、吉沢扮する主人公の親友でライバルを横浜流星が演じることが発表された。

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吉田自身が3年もの間歌舞伎の黒衣を纏い、楽屋に入った経験を血肉に書き上げた渾身の一作を原作とする本作。連載当時から大きな話題を集め、2019年第69回芸術選奨文部科学大臣賞、第14回中央公論文芸賞をダブル受賞した。任侠の一門に生まれ、数奇な運命を辿り、歌舞伎役者の家に引き取られた喜久雄(吉沢)。そして、歌舞伎の名門に生まれた俊介は、跡取り息子として、生まれながらに将来が約束されている。正反対の血筋を受け継ぎ、生い立ちも才能も異なる2人はライバルとして互いに高め合い、芸に青春をささげていくが…。

今回、吉沢演じる主人公、喜久雄の親友でライバルとなる、歌舞伎界の御曹司、大垣俊介役に横浜が決定。来年2025年のNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」で主人公の蔦屋重三郎を演じる横浜は、「新聞記者」、『アキラとあきら』(22)、『線は、僕を描く』(22)など数々の話題作に出演し、『流浪の月』では第47回報知映画賞助演男優賞を受賞。さらに昨年2023年には『ヴィレッジ』(23)、『春に散る』(23)での演技が高く評価され、第48回報知映画賞主演男優賞を受賞し、2年連続の快挙を成し遂げた。そんな横浜が今回、名門の跡取り息子として、歌舞伎役者になることを運命づけられた俊介役に挑む。

吉沢同様踊りの経験がなかった横浜は、昨年3月よりまず、まっすぐ歩くことから稽古を開始。元極真空手世界チャンピオンの体幹の強さもあり、めきめきと踊りの腕をあげた。ほかの仕事の合間を縫って休むことなく日々稽古に励み、自宅での自主練習も欠かさず、歌舞伎の家に生まれた役者に見えるようにと、横浜は全身全霊を捧げてこの役に挑んだ。初めて吉沢と2人で踊った昨年12月、スタッフ全員が驚くほど息のあった舞踊を見せた横浜だったが、撮影中のいまも空き時間を見つけては稽古に励んでいる。横浜自身も「目指す頂きは途方も無く高いですが、険しい方が自分は燃えますし、喜久雄を生きる吉沢くんとともに刺激し合い、見えない頂上を目指して一歩一歩着実に歩み、必ず辿り着いて、見たことの無い景色をこの目に焼き付けたいと思います」と熱いコメントを寄せている。

NHK大河の主演をつとめた吉沢と、これからつとめる横浜が共演をはたす本作。芸に青春を捧げる喜久雄と俊介を待つ運命とは?続報に期待したい。

■<キャスト&スタッフコメント>

横浜流星(大垣俊介役)

「李組に再び参加できることを光栄に思います。歌舞伎の世界を生き、沢山のことを吸収して芝居を磨けたらと思っていますし、最大の敬意を持って歌舞伎役者、大垣俊介を人間臭く生きます。目指す頂きは途方も無く高いですが、険しい方が自分は燃えますし、喜久雄を生きる吉沢くんとともに刺激し合い、見えない頂上を目指して一歩一歩着実に歩み、必ず辿り着いて、見たことの無い景色をこの目に焼き付けたいと思います。歌舞伎の魅力を一人でも多くの方々に届けられるよう、キャストスタッフ一丸となって全力で務めますので、ご期待下さい」

●李相日(監督)

「ひとたび役が宿ると、あの長いまつ毛の下の瞳に情念が見え隠れする。『流浪の月』では嫉妬の炎がその瞳を歪ませたが、梨園の御曹司という過酷な宿命、流転の人生を背負った瞳の奥にはなにが立ち顕れるのか。難役であるほどに研ぎ澄まされていく横浜流星に期待しかありません」

文/サンクレイオ翼

横浜流星出演決定!『国宝』吉沢亮演じる主人公の親友でありライバル役に