出力向上、トルクスプリッターも獲得
ドイツの自動車メーカーであるアウディは、「S3セダン」および「S3スポーツバック」の改良新型を欧州で公開した。デザイン変更やパフォーマンスの向上が図られている。
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S3は引き続き2.0L 4気筒ターボガソリンエンジン「EA888」を搭載するが、最高出力は23psアップし333psへ、最大トルクは2kg-mアップし42.8kg-mとなった。
さらに、7速ATのクラッチプレートをより強く圧縮することで、静止状態から高いトルク負荷に対応できるようになり、高負荷時のシフトタイムが半減したという。その結果、0-100km/h加速タイムは4.7秒と0.1秒短縮された。最高速度は250km/hと変わらない。
ターボチャージャーもチューンされている。パートスロットルでの加速時、一定の回転数までプリロードされ、ターボラグを軽減する。
ドライブトレインで最も大きな変更点は、上位モデルのRS3のトルクスプリッターを獲得したことだ。これにより、後輪間のトルク配分を完全に可変させることができるようになった。
ドライビングモードとして、従来の5種類(オート、コンフォート、ダイナミック、インディビジュアル、エフィシエンシー)に加えて新たに「ダイナミック・プラス」が設定された。このモードでは、トルクスプリッターを使ってコーナーのアウト側の後輪にパワーを多く送ることで、オーバーステア傾向になるという。
足回り強化 内外装もブラッシュアップ
また、ベアリングを強化した新しいサスペンション・ウィッシュボーンにより、これまでよりもネガティブなホイールキャンバーが可能になった。その他、ブレーキの大型化、プログレッシブ・ステアリングシステムの調整など細部に変更が加えられている。
S3のサスペンションは、標準のA3より車高が15mm低い。18インチホイールを標準装備するが、新たに2種類の19インチホイールが用意され、グリップ力の高いファルケンのスポーツタイヤが装着される。
スタイリングも一部変更された。フロントエンドではグリル、サイドエアインテーク、フロントスポイラーが刷新され、4つの「シグネチャー」を選択可能な24ピクセルのデイタイム・ランニング・ライトが採用された。
また、Sモデル専用の新しいリアバンパーと4本の円形マフラーが採用され、オプションでチタンマフラーを装着することもできる。
インテリアでは、シフター、エアベント、アンビエントライトが新デザインとなり、フロントドアのバックライト付きレーザーカット・ファブリックパネルも新たに採用されている。
改良新型S3はまもなく欧州で注文受付を開始する。価格は、ドイツでは5万5600ユーロ(約915万円)からとなっている。
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