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 ユニットコムが販売するゲーミングパソコンブランド「LEVEL∞」の「LEVEL-M7A6-R77-TEX [Windows 11 Home](以下、LEVEL-M7A6-R77-TEX)」は、Ryzen 7 7700とRadeon RX 7700 XTを採用するミニタワーデスクトップパソコンだ。

 価格は19万8800円からと20万円を切っていながら、超快適なフルHDゲームプレイが期待できるほか、タイトルによってはWQHDや4Kでのゲームプレイも期待できる。今回は、このRadeon RX 7700 XT採用モデルをお借りする機会を得たので、どのようなマシンなのか紹介していこう。

設置しやすいミニタワー
ゲームプレイに必要なインターフェースは揃っている

 LEVEL-M7A6-R77-TEXは、LEVEL∞のミニタワーケースを採用するゲーミングデスクトップパソコンだ。サイズはおよそ幅206×奥行432×高さ411mmで、比較的設置しやすいサイズ感に収まっている。

 また、前面インターフェースは天面の前方部分にあり、パソコンデスクの下に置いたときにアクセスしやすいのもうれしいポイントだ。左サイドパネルもガラスやアクリルではないためケース内部は見えない。

 ケース内部のライティングを眺めるような映えパソコンではないので、純粋にゲームプレイやメインマシンとして使いたい人向けとなる。そのため、個人的にはパソコンデスクの下に置いてデスク上のスペースを確保するといった使い方がいいと感じた。

 全体的にカラーはブラックで、前面にはマット加工が施されている。加えて、左右から見ると赤いラインがアクセントとして隠れており、シンプルながらゲーミングマシンらしさもある1台といっていい。

 背面のUSB端子は、USB 3.0 Type-A×2、USB 3.0 Type-C×1、USB 2.0×2と5基あり、前面と合わせると計7基となる。ゲームプレイの周辺機器を接続するという意味では十分なUSB端子の数だと思える。ただし、USB Type-C端子は1基のみとなっているので、2基以上のType-C対応デバイスを接続したい場合は、Type-C→Type-A変換もしくはUSBドックを使用するといいだろう。

 天面や底面には着脱しやすいメッシダストカバーを採用している。パソコンはファンが回っている分長期間使っているとホコリがたまる。たまりすぎると、エアフローが弱くなり、故障につながる恐れもあるので、定期的なメンテナンスは必要。その際に、サッと取り外して掃除することができるのは便利だ。

ミニタワーながら余裕のあるケース内部
ビデオカードサポートで安心

 続いて、ケース内部をみていこう。試用機のCPUクーラーは、リテールクーラーが採用されていた。基本的にはこちらでも問題ないが、より冷やしたいという場合はBTOカスタマイズで120mm/240mmの水冷クーラーも選択できる。

 また、ビデオカードサポートが付属しているため、経年劣化や輸送時の揺れによる脱落を防ぐことができる。搭載されているRadeon RX 7700 XTは結構大きめなサイズなので、安心して使えるのはうれしいポイントだ。加えて、引っ越す際に再度箱に入れて引越し業者に頼むなんてときにも、安心して依頼できる。

 ミニタワーながら全体的にスッキリしたケース内部で、メンテナンスも楽そうという印象を受けた。加えて、マザーボード部分と電源部分が物理的に区切られている。熱源を分けているのは、長時間使うゲーミングパソコンとしてはありがたい。

 右サイドパネルを開けると、3.5/2.5インチ兼用内蔵ベイ×2、2.5インチ内蔵ベイ×2がある。ゲームプレイだけでなく、動画編集にも使いたいという場合は、ストレージ容量は多い方がいい。そういったときに追加できるベイが多いのもポイントといっていいだろう。

 また、ケーブルもしっかりとまとめられている。右サイドパネルは、ストレージを増加するとき以外はなかなか開けることはないが、こういった見えないところもしっかりとケーブルマネージメントされている点も好印象だ。

クリエイティブ用途にもガッツリ使える性能
ストレージも十分高速!

 では、LEVEL-M7A6-R77-TEXの性能についてチェックしていこう。スペックをおさらいしておくと、Ryzen 7 7700、Radeon RX 7700 XT、16GBメモリー、1TB SSDという構成だ。20万円を切る価格のモデルながら、メモリーDDR5を採用。ストレージも1TB SSDと、ゲームプレイのみであればそこまで困らない容量が搭載されている。

 まずは、パソコンの総合性能を計測できる「PCMark 10」からチェックしたところ、総合スコアが9665という結果になった。

 詳細をみていくと、アプリ起動速度、ビデオ会議、Webブラウジングの性能を測る「Essentials」が12351。表計算や文書作成のオフィスソフト性能を測る「Productivity」が11151。写真編集や動画編集、3DCG製作などのクリエイティブ性能を測る「Digital Content Creation(DCC)」が17791を記録した。

 いずれも高スコアとなっており、メインマシンとしてもかなり高性能といえる。とくにDCCの結果は要注目で、クリエイティブな用途にも存分にその性能を発揮できるスコアだろう。

 ストレージ速度を計測する「CrystalDiskMark」では、シーケンシャルリードで6546.84MB/s、ライトで5889.38MB/sという結果になった。ゲームにおいては全く心配することなく快適に動作するほか、クリエイティブ用途に使いたいといった場合にも、十分満足できる速度といっていいだろう。

 コスパの高いモデルだと、ストレージ速度はゲームには十分使えるけど、クリエイティブになるとちょっと……というような速度のストレージを搭載している場合も少なくない。しかし、LEVEL-M7A6-R77-TEXの場合は十分高速なストレージを採用しており、高コスパでかつマルチに使えるマシンとして構成されているなと感じる。

 3Dグラフィックス性能を計測できる「3DMark」では、DirectX 12 Ultimateに対応する「Speed Way」が3250、DXRベースのレイトレーシングテスト「Port Royal」が8963、DirectX 12でのテスト「Time Spy Extreme」が7496、「Time Spy」が15883という結果になった。

 Time Spyの結果が1万5000を超えているということで、フルHDやWQHDにおいては、高負荷なタイトルでも快適なゲームプレイを実現できるだろう。4Kや、レイトレーシングオンかつ高解像度・高設定でゲームプレイしたいという場合は、タイトル次第となるかもしれない。

 そこで、実際のゲームのベンチマークや、ゲームプレイ時のフレームレート計測も実施した。

 まずは、「Apex Legends」から。射撃訓練場を周回した際のフレームレートを、解像度を変えつつ「Fraps」で計測した。

 結果は、WQHDとフルHDでは平均が240fpsを超えているので、フルHD+240Hzといった FPS向けのゲーミングディスプレーと組み合わせれば、超快適にプレイできる。4Kでも平均が144Hzに迫るフレームレートを記録しているので、4K+144Hzといったディスプレーと組み合わせても快適にプレイ可能だ。

 続いて、「STREET FIGHTER 6 ベンチマークツール」を4K解像度で計測。結果は以下のとおりになった。

 「ストリートファイター6」のベンチマークツールにおいて、一番注目すべきはFIGHTING GROUNDの結果だ。試合中のフレームレート上限は60fpsとなっており、LEVEL-M7A6-R77-TEXではほぼ張り付きといっていい結果が出ている。本作においては、4K解像度でも快適にプレイできるといっていいだろう。

 ユービーアイソフトの海賊アクション アドベンチャーゲーム「スカル アンド ボーンズ」のゲーム内ベンチマークも計測。こちらも、4K、WQHD、フルHDに変更しつつ計測。グラフィックス設定は「ウルトラ」とした。

 最低FPSが低い部分が気になりはするが、平均フレームレートはフルHD、WQHDともに60fpsを超えている。フレームレートの推移を見ていると最小フレームレートくらい落ち込む場面はごくわずかだったので、そこまで気にするとこはないかもしれない。実際に少しゲームプレイもしてみたが、急にガクっとなってプレイが滞るといったことは起きなかった。

この性能で20万円以下は高コスパ
フルHD、WQHDゲームプレイ用マシンに最適!

 LEVEL-M7A6-R77-TEXは、ベンチマーク計測の結果からもわかるように、フルHDやWQHDによるゲームプレイに関しては、多くのタイトルで快適にプレイできる性能を持っていることがわかった。4K解像度でも、タイトルや設定によっても視野に入るパワーは持っている。

 それでいて価格は19万8800円からと、20万円を切っているのはかなりコスパが高いといえる。左サイドパネルがクリアではないので、RGBライティングで映えさせたいのではなく、お手頃価格で純粋に快適にゲームをプレイするためのマシンを探しているという人は、LEVEL-M7A6-R77-TEXを検討してみてはいかがだろうか。

20万円以下でこの性能は高コスパだぞ! 手頃でゲームを快適に遊ぶBTOPCがほしいならコレ