Notepad++は4月3日(現地時間)、「Help us to take down the parasite website|Notepad++」において、非公式ファンサイト(寄生Webサイト)の閉鎖に協力を求めた。Notepad++の公式サイトはドメインに「notepad-plus-plus.org」を使用しているが、寄生Webサイトはドメインに「notepad.plus」を使用しており、どちらが公式サイトかわかりにくいため苦情が寄せられているという。

○寄生Webサイトの危険性

発見された寄生Webサイト「notepad.plus」は、Google検索から「notepad++ download」を検索することで上位に表示される。

Notepad++の開発者は、この寄生Webサイトについて、「一般的な情報/教育のみを目的として作成された非公式ファンWebサイト」と宣言しているにもかかわらず、悪意のある広告が満載と非難している。また、寄生Webサイトへのアクセスが増加すると検索順位が公式サイトと入れ替わる可能性があり、その場合、コミュニティの完全性が損なわれるとして、この非公式ファンサイトを潜在的に脅威だと訴えている。
○Notepad++からの協力要請

Notepad++の開発者は、この寄生Webサイトを「有害なWebサイト」として「Google Safe Browsing: Report a Malware Page」からGoogleに報告することをユーザーに求めている。しかしながら、一部のユーザーは「このWebサイトからは通報に値する明らかな問題点が確認できない」として、協力要請に否定的な見解を述べている。

このユーザーが指摘したように現時点では明確な問題は確認されていないが、それでもNotepad++の開発者が訴える潜在的な脅威は存在する。今後、公式サイトと検索順位が入れ替わったり、アクセス数が目標値を超えたりした場合、Webサイトが突然マルウェアの配布サイトに切り替わる可能性がある。このとき、URLから公式サイトか確認しようとしても、ドメインが「notepad.plus」では悪意のあるWebサイトと認識できるかはわからない。そのため、Notepad++の開発者の訴えにも正当性はあると考えられる。

いずれにしても、Notepad++のユーザーには今後この寄生Webサイトから悪意のあるソフトウェアが配布される可能性があることを認識し、必ず公式サイトからソフトウェアをダウンロードすることが望まれている。
(後藤大地)

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