チャールズ国王がバッキンガム宮殿で公務を行い、6月に英国で発行される新紙幣を贈呈された。イングランド銀行が発行する4種類の紙幣は、かつての君主エリザベス女王に代わり、チャールズ国王の肖像を印刷したものだ。国王は受け取った紙幣を点検すると、複雑な偽造防止技術やデザインを称賛した。この日は、国王とカミラ王妃が結婚19周年を迎えたが、夫妻がどのように過ごしたのかは不明だ。国王の元執事は英メディアの取材に応じ、「2人だけでロマンティックなディナーを共にするでしょう」と語っていた。

チャールズ国王が現地時間9日午前、バッキンガム宮殿で自身の肖像を印刷した新たな紙幣を受け取った。英国では新紙幣を発行する際、最初の発行分を君主が受け取る。

6月に英国で流通開始するのは、5ポンド、10ポンド、20ポンド、50ポンドの4種類の紙幣だ。それぞれの紙幣には故エリザベス女王に代わり、チャールズ国王の肖像が印刷されている。

英国で紙幣は17世紀から発行されたが、君主の肖像が紙幣に印刷されたのは1960年、1ポンド紙幣のエリザベス女王が最初だった。

この日、イングランド銀行のアンドリュー・ベイリー総裁はチャールズ国王に新紙幣を見せると、同銀行が紙幣の肖像を変更するのは今回が初めてだと話した。

国王は、“01 000001”の通し番号が付いた紙幣一式を贈呈されると、それらを詳しく点検した。

そして、「これだけのセキュリティの高い紙幣を作るには大変な苦労があったでしょうね」と紙幣に複雑な偽造防止技術が施されていることを称え、「非常によくデザインされています」と付け加えた。

9日はチャールズ国王とカミラ王妃の結婚19周年の記念日であるとともに、国王の父エディンバラ公フィリップ王配の命日でもある。

チャールズ皇太子カミラ夫人(ともに当時)は2005年4月9日、英ウィンザーのギルドホール(市庁舎)で結婚し、その後ウィンザー城にある聖ジョージ礼拝堂で宗教的な祝福を受けた。

今年2月には、国王ががんの治療を開始したことを告白。その後、国王は英ノーフォーク州のサンドリンガムにある別邸で療養生活を送りながら週一度、ロンドンに来て外来患者として治療を受けている。

回復するまで王室公務は休んでいるが、国事行為や文書業務などのオフィスワークやバッキンガム宮殿での対面式公務などは続けている。

チャールズ国王とカミラ王妃は、19年目の結婚記念日をスコットランドのバルモラル城の敷地内にある私邸「バークホール」で迎える予定と伝えられていた。実際にそこで過ごしたかは明らかにされていないが、夫妻はプライベートで祝ったとみられる。

2004年から2011年まで皇太子時代のチャールズ国王の執事を務めていたグラント・ハロルド氏は、英メディア『Express.co.uk』の取材に応じ、このように語っている。

「今年は色々なことが起こっているので、いつもより切なく、もしかしたら感傷的なものになることは間違いないでしょう。」

「夫妻がこの日を一緒に過ごすことは確実です。2人だけの空間で、ロマンティックなディナーを共にすると思います。」

そして、「国王は治療中であることから、誰も招待しないかもしれません。そのため、夫妻だけのプライベートな時間になるとみられます」と付け加えた。

画像1、3枚目は『The Royal Family Instagram「This morning The King was presented with the first banknotes featuring his image during an Audience with Andrew Bailey, Governor of The Bank of England, and Sarah John, Chief Cashier and Executive Director of Banking.」』より
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)

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