第77回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で、巨匠フランシスフォード・コッポラ監督の最新作「メガロポリス(原題)」がプレミア上映されることが決定した。米Deadlineが第一報を報じた。

カンヌをはじめ、ベネチア国際映画祭トロント国際映画祭もコッポラ監督に熱烈オファーを送る中、カンヌが勝利を収め、5月17日金曜日の夕方(現地時間)のガラプレミア枠での一般お披露目が決定した。

メガロポリス(原題)」は、コッポラ監督が1980年代前半に執筆した野心作で、災害後のニューヨークユートピアとして再建しようとする建築家を中心に物語を展開するSF超大作。アダム・ドライバー、フォレスト・ウィテカーローレンスフィッシュバーン、ジョン・ボイト、シャイア・ラブーフ、ジェイソン・シュワルツマン、ダスティン・ホフマンら豪華キャストが共演。コッポラ監督は、自身が所有しているワイナリーの大半を売却し、その利益の一部を担保にして、製作費1億2000万ドルを資金調達した。

コッポラ監督は1974年の「カンバセーション 盗聴」でカンヌ国際映画祭のグランプリを受賞。79年に発表した傑作戦争映画「地獄の黙示録」は、撮影が困難を極め、監督のキャリアは終わりだといううわさもささやかれたが、未完成のままカンヌに出品され、見事、最高賞のパルムドールを受賞した。

今秋の劇場公開に向けて、コッポラ監督の長年の弁護士であるバリー・ハーシュは、IMAXシアターでの上映に重点を置きながら、配給パートナーを確保するための交渉を続けているという。

第77回カンヌ国際映画祭は5月14~25日に開催される。

フランシス・フォード・コッポラ監督 Photo by Kevin Winter/Getty Images for HFA