「こんな弟がほしい」「読んで幸せになりました」「弟くんを私にください…!!」という読者からの声が相次いだのは、小菊路よう(@TheeKick)さんが描いた「水曜姉弟」という作品。現在、漫画アプリ「パルシィ」(講談社)で連載中の話題作で、単行本としても4巻まで発行されている人気作品だ。26歳の主人公に、親の再婚によって13歳年下の弟ができたところから物語は始まる。ある日突然“姉弟”となった2人が、水曜日だけ一人暮らししている姉の部屋で過ごし、徐々に距離を縮めて本当の“姉弟”となっていくお話だ。

【漫画】本編を読む/「水曜姉弟」かわいすぎて読者も赤面!?

しかし、この漫画の見どころはそれだけではない。本作を読んだ読者から「お腹すいてきました」「深夜に読むんじゃなかった!」「深夜なのにめっちゃピザ食べたい」という声が続出するほど、毎回おいしそうな料理と“お酒もどき”が登場する。“お酒もどき”とは、未成年の弟くんが姉と乾杯するために持参した飲み物のこと。「大人だったらお酒を飲んで、よく知らない間柄でも打ち解けたりすることがある…でも僕はお酒なんか飲めない年だし…」という思いから、わざわざ自分で作って持ってきたのだ。アルコール度数はゼロだが、味わいはまさに赤ワインだったり、モスコミュールだったり…とお酒そのもの!「お酒もどき、素直においしそう…」「なるほど!お酒に憧れてる妹に作ってあげよー!」「奈良漬で酔うタイプの自分にとって救世主のような漫画です。いろいろ試してみます!」など読者からも喜びの声が届いている。小菊路ようさんに本作について詳しく話を伺ってみた。

――本作について教えてください。

「水曜姉弟」は年の差姉弟のホームドラマです。毎週水曜日は姉弟2人だけで過ごすことになりますが、年の差や互いに考えすぎてしまう性格によって何だかギクシャク…。でも、一緒に料理やノンアルコール飲料を作り2人で「カンパイ」することで、徐々に打ち解けていくというお話です。

――ズバリ、見どころは?

見どころとしては、弟・ナツが作るノンアルコール飲料(いわゆるモクテル。作中では“お酒もどき”と呼称)です。成人同士だったらお酒を交わすことで打ち解けることもあるでしょうが、未成年の彼はお酒が飲めません。お酒が飲めなくてもお酒を飲んだような気分になれる「お酒もどき」であれば、13歳の年の差があっても打ち解けていく心地よさを味わえるかな…と考えています。コミックスには各話に出てくる「お酒もどき」のレシピも載せています。

――本作の構想のきっかけは?

アルコールがそんなに強くない人でも、周りに合わせてお酒を飲むことを選択するシチュエーションがあるかと思います。周りの人たちがお酒を頼んでるなか、ウーロン茶ばかりを頼み続けるのがなぜだか恥ずかしくなるときも…。そんなとき、クラフトジンジャーエールでも酔った気分を味わえるときがありまして!そんな自分が「ノンアルコールが出てくる漫画が読みたいなぁ」と思って描いた漫画です。

――「水曜姉弟」というタイトルですが、描こうと思ったきっかけとしては“お酒もどき”の漫画を描きたいという思いが先だったんですね?

はい。そうなんです!ノンアルコールが出てくる漫画を描いてみたら、主人公は年の差姉弟という設定になりました(笑)。

本作を描いた小菊路ようさんは、「月刊少年ライバル」(講談社)での仕事を機に編集担当がつき、その後も講談社で連載漫画を次々に担当している多忙な漫画家だ。「少年マガジンエッジ」(講談社)では「激辛お嬢さまは自分を罰したい」を連載して単行本を3巻刊行。漫画アプリ「パルシィ」(講談社)では「佐伯さんは眠ってる」の作画も担当し、全5巻を刊行している。そして現在は本作「水曜姉弟」を連載中と大忙しだ。かわいい弟とおいしそうな料理、そしてお酒もどきが登場する「水曜姉弟」は、一度その魅力にはまると抜け出せない名作。くれぐれも深夜に読むのは危険なので、ご注意を!

取材協力:小菊路よう(@TheeKick)

なかなか素直に表情に表せない弟くんがかわいすぎてメロメロ…!!「弟くんを私にください…!!」の声も!