パブリッシャーのDread XPは4月9日H.P.ラヴクラフトの作品を題材にした恋愛シミュレーションゲーム『Sucker for Love: Date to Die For』を海外時間で4月23日に発売すると発表した。

本作の対応プラットフォームはPC(Steam)で、Steamストアページには日本語の記載はないため注意されたい。

「Sucker for Love: Date to Die For」はクトゥルフ神話の原点であるホラー小説家H.P.ラヴクラフト」が手がけたインスマスの影』ダンウィッチの怪インスパイアされた恋愛シミュレーションゲームだ。

本作はDreadXPがリリースしたインディーの短編ホラーゲームのコンピレーション作品「Dread X Collection 2」に収録された「Sucker for Love」とその正式版『Sucker for Love: First Date』の続編となっている。

本作の最大の特徴は、90年代の日本のアニメ風ビジュアルと「H.P.ラヴクラフト」にインスパイアされたモチーフが融合している点だ。2023年には体験版の発売に際して国内アニメの違法アップロード映像風のトレーラーが公開されており、本作ならではの混沌とした美意識が伺えるだろう。

物語の舞台は「サクラメン町」で、プレイヤーは町で発生した謎の失踪事件を調査していたところ、誘拐されてしまった主人公の「スターダスト」となる。作中では捕らわれてしまった迷宮からの脱出が描かれる。

前作ではクトゥルフをモチーフとしたLn’Etaなどが登場していたが、本作にはシュブ=ニグラスを元にした美少女キャラクターとして欲望と豊饒の女神「ロクザン(Rhok’zan)」が登場する。

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(画像はSteam:Sucker for Love: Date to Die Forより)

海外メディアのTech Raderが実施した本作の開発者・Joseph Akabaka Hunter氏へのインタビューによると、「スターダスト」は有色人種でアセクシュアルのキャラクターとなっている。

この設定はHBOのドラマシリーズおよび同作の原作小説であるラヴクラフトカントリーからインスパイアされており、かねてより指摘される「H.P.ラヴクラフト」の作品に垣間見える人種差別的な意識や描写を継承しないための試みであるという。

一見本作はひたすらにコミカルな作品に見えるが、インタビューなどからは本作がコミカルでありつつ、シリアスなバックグラウンドを携えた作品でもあることが伺えるだろう。

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(画像はSteam:Sucker for Love: Date to Die Forより)

ゲームプレイはゲームプレイはポイント&クリック型のアドベンチャーゲームと「3Dダンジョン」風のマップを探索する形式を採用しており、探索パートでは360度画像を活用した立体的な迷宮の探索が楽しめる。

なお、発売日の告知トレーラーにはホラー風の演出が伺えたが、ストアページでは「誓ってホラー要素はありません、信じてください(笑)」と記載されている。信じるか信じないかは、あなた次第である。

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(画像はSteam:Sucker for Love: Date to Die Forより)

ユニークな設定の楽しさと、ユニークな設定だらこそ可能なストーリーテリングに挑む『Sucker for Love: Date to Die For』。興味がある読者は体験版をプレイし、未プレイであれば体験版をプレイしてみよう。

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