先発で好投が期待される堀田賢慎(C)産経新聞社

 巨人は4月8日フォスター・グリフィンが「右腹直筋筋損傷」で出場選手登録を抹消されたと発表した。グリフィンは3月30日の阪神戦(東京ドーム)で、7回途中無失点と好投し、今季初勝利を挙げていた。

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 グリフィンは4月6日DeNA戦(東京ドーム)では4回2失点で降板、その後の検査で故障が発覚した。開幕ローテーションの先発左腕枠といえば、4日にはヨアンデル・メンデスも調子が上がらず抹消されており、開幕から10日が経過した中で早くも2人がローテを外れたことになる。

 開幕投手戸郷翔征、7日に移籍後初勝利を挙げたサブマリン右腕の高橋礼、山﨑伊織、菅野智之に続く2枠を埋める投手の台頭が求められている。

 まず代役の1人目候補とされるのは、これまで先発実績も持つ赤星優志だ。昨年後半は特に安定したピッチングを見せており、今季開幕は中継ぎとしてスタートしたものの、3日の中日戦で2番手で今季初登板を果たし、3回をパーフェクトに抑えただけに、今回の機会をきっかけに再び先発枠に返り咲けるか、注目となる。昨季は8月以降に6戦5勝、防御率1.36という成績を残している。

 そしてグリフィンの代役に指名されたのが、ここまでリリーフとして安定した成績を残している堀田賢慎だ。19年ドラ1右腕はトミー・ジョン手術を経て、また1軍の舞台に戻ってきたが、昨年はわずか救援の3登板のみに終わった。昨オフは台湾で行われたウインターリーグに志願参加。武者修行で腕を磨き、最速157キロをマークするなどパワーアップ。すでに先発として22年に勝ち星もあげており、13日の広島戦(東京ドーム)に登板予定となっている。

 また、この2人以外にもチームは若手投手陣が多いとあって、期待を集める。高卒プロ6年目の左腕・横川凱も一軍の先発ローテに入って欲しいひとりだ。オープン戦でも3試合連続無失点と好投したが、チーム編成の都合で開幕1軍入りは果たせず。ただ7日のイースタン・DeNA戦でも5回5安打1失点、5奪三振と着々と結果を残しており、早い時期に1軍舞台に上がってくることが予想される。

 ほかにもチームでは外野手でもケガ人が増えてきた。開幕戦を「3番・右翼」で先発出場、2ランと好守でチームを盛り立てた梶谷隆幸は左膝の違和感で4月3日に出場選手登録を抹消された。4月7日DeNA戦(東京ドーム)でも、丸佳浩が右ハムストリングに違和感を訴えて途中交代。丸は抹消せずに様子を見ることになったが、心配な事態が続いている。

 チームでは2年目の萩尾匡也ドラフト3位ルーキー佐々木俊輔など楽しみな若手も増えてきている。一方で開幕一軍入りを勝ち取った浅野翔吾は3試合9打数無安打で8日に2軍降格となった。高卒4年目野手の秋広優人も2軍で伸び悩んでおり、巻き返しが期待されている。

 巨人は現在勝率5割と一進一退の戦いを続けている。打線においても多くの選手を様々な打順で起用するなど、まだ固める時期とは考えてないようだ。ただ上位進出を狙うためには先発ローテの整備が重要となり、強打の外野手も今後は補強ポイントとなりうる。

 メジャー通算178発の新助っ人ルーグネッド・オドーアが開幕直前にファーム行きを拒否して退団となったこともあり、現在チームは5年ぶりの日本球界復帰が有力となった筒香嘉智の獲得が噂されている。

 4年ぶりのV奪回へ向け、阿部巨人の動きがにわかに慌ただしくなってきた。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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