ペットの中でも長毛種となると定期的なトリミングが必要となるが、それを飼い主が怠ると愛犬や愛猫が苦しい思いをすることになる。アメリカのある動物保護団体が引き取った犬は、飼い主の怠慢により被毛が伸びすぎて目を疑うような惨状で人々を驚かせた。犬は絡まった毛をカットしてもらった後、想像もつかないほど愛らしい姿に変わった。動物専門ネットメディア『The Dodo』などが伝えている。

ミシガン州を拠点とする動物保護団体「ワイアンドット・アニマル・シェルター(Wyandotte Animal Shelter)」が今月3日、Facebookに犬の写真を投稿したところ、多くの関心を集めた。ある日のこと、同団体のもとにメスの小型犬“ピクシー(Pixie)”が飼い主によって引き渡された。

同団体スタッフが「今まで見た中で最悪の状態」と驚いたというピクシーの姿は、体全体の被毛が伸び切って毛玉だらけとなっており、頭とお尻の区別もつけられないような状態だった。投稿によると、ピクシーの飼い主だった男性は、毛玉だらけのピクシーをこれ以上世話することができないと判断し、手放すことを決意したという。

男性はピクシーをここまで悪化させてしまったことを恥じており、ピクシーの状態が日々手に負えなくなるにつれ、トリマーのところへ連れていくことを躊躇するようになったそうだ。しかし男性は、ピクシーに幸せになってもらうため、新たな家族のもとで暮らしたほうがいいと考えた。

ピクシーは引き取られた後、すぐに「ダウンリバー・グルーミング社(Downriver Grooming Co)」で被毛をカットしてもらうことになった。ピクシーの肢や尾には絡まった被毛がびっしりと絡みついており、カットに3時間を費やしたという。

そして毛玉の中から現れたのは、体重5.5ポンド(約2.5キロ)の小さくて可愛らしいピクシーの姿だった。ピクシーは体の倍にも及ぶ毛玉がまとわりついていたにもかかわらず、糞尿による湿気からくるかぶれや炎症などはほとんど見られなかったそうだ。

そんなピクシーの姿には、次のような声が寄せられている。

「このワンちゃんが世話されていなかったことを考えると、本当に胸が痛くなる。」
「同じ犬だとは思えない。こんな姿だとは想像もできなかった。この子は本当に美しいわ。早く新しい家族が見つかるといいわね。」
ピクシーに自分じゃなく、新しい家族が必要だと気づいてくれた元飼い主に感謝だよ。辛い決断だったと思う。時折、ピクシーが男性のもとを訪れることができたらいいね。」

ピクシーは皮膚病などの大きな問題が見られなかったため、カット後数日以内に施設ではなく一時預かり先で暮らすことになった。そこで新しい飼い主が見つかるまで世話されることになるようだ。同団体の広報担当者は、動物専門ネットメディア『The Dodo』の取材に対して「一時預かり先からは、『ピクシーはとても幸せに過ごしている』と報告がありました」と明かしており、引き続きピクシーの近況をFacebookで公開していく予定だという。

画像は『Wyandotte Animal Shelter Facebook「Pixie was one of the worst cases of overgrown, matted fur we have seen in quite some time.」』『The Dodo 「Tangled Mass Of Matted Fur Turns Out To Be Hiding The Most Adorable Face」(DANNIELLE SOUTHON)』『Daily Express 「Blind and deaf dog that was left abandoned looked like a ‘pile of rags’ before rescue」(Image: RSPCA/SWNS)』『徐文良(徐園長護生園) Facebook「【徐園長護生園 九月份飼料罐頭,需要您的幫忙!】」』『The Daily Star 「Social media users have fallen in love with a dog that looks like a cartoon character」(Image: Bethany Wiley)』より
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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