1964年に大映京都第4期フレッシュフェイスに選ばれて映画デビューを飾って以来、名バイプレイヤーとして様々な作品に彩りを添えてきた平泉成が80歳にして初主演を務める『明日を綴る写真館』(6月7日公開)。このたび本作から場面写真が解禁され、あわせて佐藤浩市黒木瞳、市毛良枝のコメントが到着した。

【写真を見る】黒木瞳が“期待の次世代俳優”佐野晶哉を絶賛「とても魅力的で可能性を秘めた方」

あるた梨沙の同名漫画を『20歳のソウル』(22)の秋山純監督が映画化した本作。さびれた写真館を営む無口なカメラマンの鮫島(平泉)。彼の写真に心を奪われた気鋭カメラマンの太一(佐野晶哉)は華々しいキャリアを捨て、鮫島に弟子入りを志願。訪れる客と丁寧に対話を重ね、カメラマンと被写体という関係を超えて深く関わる鮫島の姿に驚きを隠せない太一だったが、やがて自分に足りないものに気付き始めていく。そんななか、鮫島とその家族に目を背けてきた“想い残し”があることを知り…。

今回解禁された場面写真は全部で10枚。自分の遺影を撮りたいと鮫島写真館を訪れた客の牧(佐藤)の表情を撮り逃すまいとシャッターを切る鮫島の姿や、物語のカギとなる写真を見つめる太一と、その傍らの母、冴絵(黒木)。普段は無口な鮫島を長年明るく支え続けてきた妻、桜(市毛)のほか、牧の妻である悦子(吉瀬美智子)や太一の父、彰(高橋克典)、ケーキ屋の店主の杉田(田中健)、ホスピスで療養生活を送る雪代(美保純)、ラーメン屋の大将(赤井英和)など、本作を支えるベテラン俳優陣の姿が切り取られている。

またあわせて到着した佐藤と黒木、市毛のコメントでは、60年のキャリアで初めて主演を務めた平泉への敬意や充実した撮影現場の様子、そして次世代俳優として注目を集める佐野への期待の言葉などが寄せられている。師弟関係を結んだ鮫島と太一が様々な人々と出会い、悔いのない未来のために踏み出した一歩の先に、どんな奇跡が待ち受けているのか。あたたかな感動が味わえるであろう本作の公開を楽しみに待とう。

■<コメント>

佐藤浩市(牧嘉太郎役)

「今作は平泉成主演と秋山監督に伺い是非参加をとお願いし叶いました。成さんとは半世紀近くのお付き合い、様々な作品で御一緒させていただきました。成さんの背中は語ります。我々は登頂のない登山を続ける山人、ふと足を停めて見る景色の美しさはあれ、すぐに背中を押されまた歩きだすんだと。それで良いんだよね成さん!」

黒木瞳(塚本冴絵役)

平泉成さんの主演映画のお話を伺って、是非参加させていただきたいと監督に申しました。成さんとはこれまで何度も共演させていただいていて懐の深さやあたたかさ、優しさにいつも癒されていました。成さんとご一緒する時はいつもとても楽しい現場です。今回もご一緒させていただいて思い出に残る作品となりました。

今回の物語は成さんにしか演じられないような職人気質の魂や家族愛に溢れた心温まる作品です。初主演と伺って驚きました。成さんとご一緒する作品がまた一つ増えて私もうれしく思っています。佐野さんは私の息子役として共演させていただきました。とても魅力的で可能性を秘めた方だと感じました。ご一緒にお芝居をして私も刺激を受けました。

秋山純監督の熱量のおかげで、私もいままでと違った女性を演じることができて感謝しています。多くの皆様にこの映画をご覧いただけることを心から願っております」

●市毛良枝(鮫島桜役)

「重ねた年輪が見えるような成さんの広い背中、見つめる若者たちの真剣なまなざし。年を重ねることも悪くないと思える美しい世界。そんななかにいられた毎日が幸せでした。子どもの頃、小さな町にも必ず写真館がありました。そこには人の思いと愛が詰まっていたんだと…。成さん主演おめでとうございます」

文/久保田 和馬

『明日を綴る写真館』から豪華キャスト陣をとらえた場面写真が解禁!/[c]2024「明日を綴る写真館」製作委員会 [c]あるた梨沙/KADOKAWA