ピクサー・アニメーション・スタジオの長編作品で、第93回アカデミー賞の長編アニメーション賞、作曲賞に輝いた「ソウルフル・ワールド」の劇場公開前夜祭4月11日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、日本語版で主人公・ジョー吹き替え声優を担当した浜野謙太が出席した。

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インサイド・ヘッド」「カールじいさんの空飛ぶ家」を手がけ、ピクサーチーフ・クリエイティブ・オフィサーも務めるピート・ドクター監督が、人間が生まれる前の「ソウル(魂)」たちの世界を舞台に描いた長編アニメ。浜野は、ニューヨークジャズミュージシャンを夢見る音楽教師で、運悪くマンホールに落下し、そこからソウルたちの世界に迷い込むジョーガードナーを演じた。

英語版では、アカデミー賞俳優のジェイミー・フォックスが、ジョーの声を担当しており、「(情報管理のため)台本を家に持ち帰ることもできず、自宅でジェイミーさんの出演映画をいくつか見て、そういう形で役作りをした」と述懐。「とにかくジェイミーさんのしゃべりが早すぎて、ついていけなかった」と苦労を語った。

劇中で心に刺さったのは、ジョー音楽家としての本領を発揮する演奏シーンだといい、「ジョン・バティステさんの演奏がね、本当にすばらしくて、映画館の大スクリーンで、大音響で楽しんでもらうのにふさわしい」と魅力を熱弁。このシーンにはセリフがなく「僕はひと言もしゃべっていない(笑)」と苦笑いだった。

思い出に残るピクサー作品は「カーズ」だといい、「息子と初めて映画館で見たピクサー作品。どこで笑って、どこで泣くのか、子どもの反応を楽しみにしていたが、結局、自分が号泣していた」と振り返っていた。

8月1日からは、ピクサー最新作「インサイド・ヘッド2」が公開。さまざまな感情が、試練を乗り越えるファンタジーにちなみ、最近感情が動いた出来事として、大河ドラマ「どうする家康」に、織田信雄役で出演した縁で今春、群馬県甘楽町で開催された「城下町小幡さくら祭り」の武者行列に参加したエピソードを披露。「ものすごく弱い武将だったんですけど(笑)、その地域では大スターなので」と"ヨロコビ"の感情にひたっていた。

ソウルフル・ワールド」は、4月12日公開。また、ピクサー・アニメーション・スタジオの最新作「インサイド・ヘッド2」は、8月1日から公開される。

浜野謙太