対ドローン装備マシマシ?

砲塔の上部に機器類が「山積み」に

ウクライナ国防省は2024年4月8日、同国東部ドネツク州のテルヌイ付近でロシア軍の攻撃を撃退し、T-72B3戦車を鹵獲したと発表。映像も公開しました。この映像に映っているT-72B3は、砲塔の上部にドローンの攻撃を防ぐケージや機器類が山積みになっており、異様な雰囲気を醸し出しています。

映像は、ウクライナ軍のアゾフ旅団と第95独立空中強襲旅団が撮影したとのこと。T-72B3を鹵獲したほか、装甲車両11両を撃破したとしています。

T-72B3はロシア陸軍の主力戦車です。1972年から旧ソ連軍に配備が開始されたT-72戦車をアップグレードし、より新しいT-90戦車に準じる能力を持たせています。ウクライナ侵攻では、ドローン攻撃などにより多数が撃破されています。

今回、ウクライナ軍に鹵獲されたT-72B3は、自爆ドローンによる攻撃に対処すべく、電子妨害装置や発電機などを搭載した車両のようです。すでにロシア軍の戦車は戦訓を反映し、対ドローンケージや電子妨害装置を設置した車両が確認されていますが、ここまで機器類を山積みにした車両は異例。ロシア軍が自爆ドローンによる攻撃を非常に懸念していることが伺えます。

ロシア軍のT-72B3戦車(画像:ロシア国防省)。