直木賞作家・辻村深月氏のベストセラー小説を映画化する「傲慢と善良」が、9月27日に公開されることがわかった。物語の中心となるのは、マッチングアプリで出会い、婚約した架と真実。あわせて、キャストの顔がはっきりと見えないビジュアルもお披露目された。

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2019年に単行本が発売された原作は、現代に生きる人々のリアルな恋愛観や価値観が話題を呼び、第7回ブクログ大賞を受賞。20代、30代を中心に多くの共感を集め、累計発行部数90万部を突破し、「2023年最も売れた小説」とも称された(※ジュンク堂書店池袋本店調べ 23年売上、文芸/文庫新書ジャンル)。ストーリーは、真実の突然の失踪によって動き出す。架が彼女を探すうち、知りたくなかった過去と嘘が明かされていき、最後に"一生に一度の選択"へと辿り着く。

辻村氏は、「『傲慢と善良』を書いて数年、今も届く読者の皆さんの感想の声の切実さ、多様さに驚いています。それはおそらく、この小説の誰か・何かに皆さんが『自分』を見てくれているからなのでしょう。映画化を通じ、より多く深く、皆さんの心に刺さるものがあることを願っています」と、コメントを寄せた。

ビジュアルには、架と真実らしき人物が、窓辺から夜の街を眺めている姿が映し出されている。「婚約者が、突然消えた――。真実なんて、何ひとつ見えてなかった」という、失踪した真実(まみ)のことも真実(しんじつ)も何も見えていなかったという後悔を示すかのようなコピーが、意味深に切り取られている。

「傲慢と善良」は、9月27日に公開。

「婚約者が、突然消えた――。真実なんて、何ひとつ見えてなかった」 (C)2024「傲慢と善良」製作委員会