本日より『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』がいよいよ公開。前作『名探偵コナン 黒鉄の魚影』(23)の興行収入は、26作目にしてシリーズ史上最高記録を更新するという前代未聞の偉業を達成するなど、パワーアップし続ける「名探偵コナン」シリーズをスクリーンで楽しめる季節が今年もやってきた!

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北海道の函館を舞台に土方歳三にまつわる日本刀をめぐる事件が巻き起こり、本格ミステリーが展開する本作。コナン(声:高山みなみ)の活躍はもちろん、今回キーパーソンとなる月下の奇術師・怪盗キッド(声:山口勝平)と、西の高校生探偵・服部平次(声:堀川りょう)の激突、平次と和葉(声:宮村優子)の恋模様や、ついに明かされる怪盗キッドの真実などドキドキハラハラの連続で、衝撃のラストまで目が離せない要素が満載。毎年ファンを驚かせる劇場版ならではのド迫力アクションも想像を絶する内容で、圧倒的な没入型の映画体験ができるIMAXでこそ堪能したい1作となっている。そこで今回は本作を全力で楽しむべく、IMAXでの見どころポイントをご紹介したい。

怪盗キッドがねらう、日本刀に秘められた真実とは?本格ミステリーが展開

青山剛昌による原作漫画の連載は30周年を迎え、コミックスの累計発行部数は全世界で2.7億部を突破。テレビアニメシリーズも放送1000回を超えるなど、その勢いがとどまることを知らない「名探偵コナン」。劇場版のシリーズ累計興行収入は1180億円を超えるなど、日本を代表する大人気シリーズだ。

最新作となる本作では、函館にある斧江財閥の収蔵庫に、怪盗キッドからの予告状が到着。今回キッドがねらうのは、幕末を生きた新撰組副長、土方歳三にまつわる日本刀だという。ビッグジュエルを追い求めるキッドが、なぜ刀をねらうのか。一方、西の高校生探偵の服部平次コナンたちも、函館で開催される剣道大会のために現地を訪れており、犯行予告当日、平次はキッドを追い詰めていく。

シリーズ屈指の人気キャラクターであるキッドと平次が、がっつりと対峙する点も本作の大きな見どころ。この2人は、因縁のある間柄だ。コミックス96巻、テレビアニメ第983&984話「キッドVS高明 狙われた唇」において、“妖精の唇(フェアリーリップ)”と名付けられた宝石をめぐって火花を散らしていた平次とキッド。その際キッドは、平次の幼なじみである和葉に変装して彼を翻弄。平次はその変装を見破れず、和葉に変装したキッド壁ドン&キス寸前まで近づいてしまったのだ。それだけに、劇場版では平次の“キスの恨み”が爆発。リベンジマッチとばかりに「許さへんで!」と気合を入れて、見事にキッドの変装を見破ってみせる。平次の心の叫びが劇場中に響き渡る場面もニヤニヤとしてしまう楽しさがあり、映画冒頭からスタートダッシュを切るようなアクションを堪能しながら「名探偵コナン」のメインテーマへとつながる流れも、「待ってました!」と声を上げたくなるような興奮。幕末とも関わりがある本作だけに、メインテーマにも和楽器が取り入れられており、パワフルな高音質サウンドを実現するIMAXならば幕開けから一気に映画の世界へと引き込まれること間違いナシだ。

物語は、どんどんドラマチックに進行していく。「福家警部補」シリーズなどで知られる推理小説作家で、『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』(17)や『名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)』(19)も手がけてきた大倉崇裕による脚本が秀逸で、本格ミステリーとしての見応えも十分。

キッドの犯行と時を同じくして見つかったのは、胸に十文字の切り傷がつけられた遺体。捜査線上に浮かび上がったのは、“死の商人”と呼ばれ、アジア一帯で武器商人として活動する日系アメリカ人の男だ。彼は、戦時中の軍需産業に深く関わっていた斧江家初代当主がどこかに隠したとされるお宝を探していた。次第に浮かび上がる、そのお宝とキッドがねらう刀の関係性や、キャラクターたちそれぞれの因縁と思惑――。名コンビであるコナンと平次が推理を冴え渡らせ、暗号や謎を紐解いていく様子は、パズルのピースがカチカチとはまっていくよう。ちょっとした違和感や細やかな音までがトリックを解く鍵となるので、最高の鑑賞環境が整うシアター設計のIMAXで確認してほしい。作品の世界に没入し、スリリングな疾走感まで身を持って体験できるはずだ。

■今回も期待を超えてくる、超人的なアクションが炸裂!

劇場版でファンの度肝を抜いてきたのが、超人的なアクションシーン。監督は、『名探偵コナン 緋色の弾丸(21)や「紺青の拳」を手掛けてきた永岡智佳。前回のキッドフィーチャー回である「紺青の拳」でも発揮された超絶アクションとはまた違った、日本刀のぶつかり合いによる激しくもキレのあるアクションは本作ならではの魅力だ。

まずは映画が始まるやいなや、キッドと平次の刀によるバトルが開幕。バイクでハイジャンプを決めながら窓をぶち破る平次、空をひらりと舞うキッドなどそれぞれの個性を披露しつつ、月下のもと刀と刀で戦うひと幕には、胸が踊ること必至。やはり白タキシードマント姿がトレードマークのキッドには月下がよく似合うし、夜空を華麗に飛んでいく姿は黒色もコントラスト豊かに表現するIMAXならば、より美しさが際立つだろう。カシャン!カキン!と刀が衝突する音にも迫力があり、IMAXのクリアかつ深みのあるサウンドを実現する高精度な音響技術によって、キッドと平次の戦いが目の前で行われているかのようなリアリティを届けてくれる。

さらにターボエンジン付きスケートボード、キック力増強シューズといったコナンが探偵道具を駆使する場面ももちろんお目見えするほか、ブオン!とエンジンを吹かせながら駆け巡る平次&コナンの乗ったバイクと敵方の車とのカーチェイス、刀と銃が入り乱れてのバトルなど規格外のアクションがてんこ盛り。クライマックスでは平次がとんでもないところで命懸けの戦いに挑んでおり、ハリウッドスケールや人智さえも超えるような圧倒的アクションは、床から天井、左右の壁から壁まで広がるIMAXの巨大スクリーンで存分に楽しんでみたい。

また雨のなかでの戦いも、目を見張るようなシーンとして完成している。IMAXでは全身でサウンドを感じられるように完璧にチューニングがなされているため、観客は雨のザーッという音に囲まれるような感覚がするはず。中森警部(声:石井康嗣)が撃たれてしまうというショッキングな展開が待ち受けており、雨の音が打ちのめされたキッドの心情も表現しているような一コマは、IMAXの生む臨場感がドラマ性もたっぷりと盛り上げてくれる。

■100万ドルの夜景を存分に味わう!函館ならではの映像美と気になる平次と和葉の恋模様

スクリーンいっぱいに広がる北海道の春の景色も、大画面で観なければもったいない!鮮やかな桜が咲き乱れる五稜郭は春の香りが匂い立つようだが、幕末の回想シーンでは雪がハラハラと舞い散るなど、日本の四季の儚い原風景までを映しだしている。そして本作のタイトルにもなっている函館山から眺める“100万ドルの夜景”はまばゆいほどの光を放ち、息を呑むような美しさ。映像の細部までシャープに投影するIMAXならば、夜景が一層きらめくはず。

また本作でゲスト声優を務めた大泉洋は、3月に函館で行われたイベントで「今回の映画は、函館の街がとても精巧に描かれている。地元の人だったら絶対知っている景色で、コナンくんたちが縦横無尽に暴れ回ります。僕は函館への愛が強すぎるがゆえに、思わず『なに函館をこんなめちゃくちゃにしてくれてんの!?』と思うシーンもありましたが(笑)、そこも含めてすごく楽しめる要素がたくさんあります」と熱弁していた。北海道出身の大泉が舌を巻くほど、徹底してその場を再現した緻密な作画はまさに大画面で満喫するにふさわしい仕上がり。鑑賞後には、聖地巡礼したくなること請け合いだ。

北海道の注目スポットが登場するのは、新一がロンドンビッグベンの前で蘭(声:山崎和佳奈)に告白をしたことから、平次が「ビッグベンに負けない絶景の告白ポイントを見つけたい!」とライバル心を燃やし続けていることも関係している。両思いでありながら長年ファンをやきもきとさせてきた平次&和葉は、ついにカップル成立となるのか?aikoが大切な人を想う一心で書いたという主題歌「相思相愛」も、登場人物たちの心情を見事に表現。甘く、どこかせつないaikoの歌声にたっぷりと酔いしれたい。さらに「ついに明かされる怪盗キッドの真実」と予告されてきたトピックスも気になるところ!シリーズにおける重要事項が動きだす決定的瞬間を、ぜひIMAXで目撃してほしい。

文/成田おり枝

最高級の映画環境を提供するIMAXで「名探偵コナン」の世界にダイブ!/[c]2024 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会