Blackmagic Designは、Cloud Storeネットワークストレージの新しい1Uラックモデル、「Blackmagic Cloud Store Max」を2024年5月に発売する。主なラインナップの希望小売価格は以下の通り。

  • Blackmagic Cloud Store Max 24TB 税込1,068,000円
  • Blackmagic Cloud Store Max 48TB:税込¥1,618,000円

Cloud Store Maxは、高性能なフラッシュストレージ。24TBおよび48TB容量のモデルを取り揃えており、12カードRAID 0フラッシュメモリーコア、4つの10Gイーサネット、100Gイーサネット、USB-C、世界各地とのファイルの取り交わしに最適なBlackmagic Cloudとの同期機能に対応。

Blackmagic Cloud Store Maxeは、映画・テレビ業界向けに設計された高性能ネットワークストレージ。Blackmagic Cloudによるメディア同期を把握し、DaVinci Resolveプロキシファイルにも対応している。つまり、撮影を始めると数秒以内にカメラメディアが同期を開始するので、ポストプロダクションの作業をすぐに始められる。高速のフラッシュメモリーコアを搭載しているので、多数のユーザーが同時に作業可能。これは、大容量のメディアファイルを、エディター、カラリスト、オーディオエンジニア、VFXアーティストたちの間で共有するのに最適としている。複数のHyperDeckレコーダーとDaVinci Resolve 19を接続することで、放送リプレイシステムを構築することも可能。さらに、ステータス確認用のモニタリング出力も搭載されている。

Blackmagic Cloud Storeは、映画・テレビ制作に適したストレージ・ソリューション。映画やテレビの制作では、複数のエディター、カラリスト、オーディオエンジニア、VFXアーティストが同じメディアを同時に使用する。同製品は、これらの業界で使用される大容量のメディアファイルに対応できるように作られている。巨大な12KのBlackmagic RAWデジタルフィルムのファイルも扱える。ユーザーは遅延ゼロでファイルにアクセスでき、ローカルコンピューターにファイルを保存する必要はない。DaVinci Resolveとも使用でき、DaVinci Resolve 19でライブリプレイを行うのに最適としている。

Blackmagic Cloud Storeシリーズには、大容量のフラッシュメモリーコアが並列で搭載されており、多数のメディアファイルに対応できる。高性能かつ大容量でありながら、ポータブルなデザインなので、映画やテレビの制作に最適としている。M.2フラッシュメモリーカードにより、高い信頼性、高速アクセス、ゼロシークタイムを実現できる。新しいMaxモデルは、12枚のM.2カードがRAID 0グループに並列で配置されているので、高速での処理が可能。これにより、数十人のユーザーが使用している場合でも十分な速度が得られる。

Blackmagic Cloud Store Maxは、高速10Gおよび100Gイーサネット接続を搭載しているため、高速である。内蔵のメモリーコアは、複数のユーザーが接続している場合でも、10Gイーサネットポートの理論上の最大速度で転送できるように設計されている。

ブラックマジックデザイン、「Blackmagic Cloud Store Max」発売。高性能フラッシュストレージ。最大48TBの容量、12カードRAID 0フラッシュメモリーコアやBlackmagic Cloudとの同期機能に対応説明写真

ユーザーは、Blackmagic CloudウェブサイトまたはDropboxやGoogleドライブにアップロードされたメディアのローカルキャッシュをインストールできる。これにより、数を問わず世界のあらゆる場所にファイルの分配が可能なので、作業が高速化する。Blackmagic Cloud Storeは、常に同期を保ちながら動作する。

Blackmagic Cloud Store Maxは、SDIモニタリング出力も搭載。テレビやモニターに接続するだけで、Cloud Storeの状況をライブで確認できる。ストレージマップでは、メモリーコアの状況をグラフィックでリアルタイムに確認でき、読み込みと書き込みが動的に表示される。イーサネット接続におけるデータ転送を確認できるグラフも表示される。

Blackmagic Cloud Storeは、高価なコンピューターのみが対応している高速10Gイーサネットを搭載。内部のフラッシュストレージとデータパイプラインは高速で、各10Gイーサネットポートは最大能力で稼働する。

Blackmagic Cloud Store Maxには100Gイーサネットが搭載されているので、さらに接続を追加できる。Blackmagic Ethernet Switch 360Pを100Gイーサネットに接続すると、24個の10Gイーサネット接続を追加可能。つまり、それぞれをスイッチに接続した多数のHyperDeck Studio個別収録レコーダーで収録を行える。高速の100G接続により、ProResやDNxなどのプロ仕様のコーデックも使用可能。

Blackmagic Cloud Store Maxの大きな利点のひとつは、完全なコントロールが可能なプライベートなストレージを使用できることである。サブスクリプション契約の必要はない。月々の費用もかからず、使用内容やデータをトラッキングされることもないという。

DaVinci Resolve 19には、エキサイティングなメディアプレーヤー、カット機能、リプレイ機能が新たに搭載された。Blackmagic Cloud Store Maxを追加し、HyperDeckレコーダー、DaVinciワークステーション、リモートカメラを組み合わせることで、Blackmagic Cloudウェブサイトを介してメディアを分配できる。その後、新しいマルチソース・ビューアを使用することで、タイムコードが一致するクリップを視覚的にマルチビューで確認可能。これは、リモートカメラからショットがリアルタイムで送られてくる場合に最適としている。DaVinci Resolve 19に対応できるように設計されているのはBlackmagic Cloud Storeだけであるという。

Blackmagic DesignのCEO、グラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。

私たちは最近、Blackmagic Cloud Store Mini 16TBをリリースしました。しかし、Blackmagic URSA Cineのような大容量のUltra HDファイルを扱うには、より高性能でより大きなストレージ容量を持つソリューションが必要でした。皆様が、特にライブリプレイ用のソリューションとして、Cloud Store Maxをどのように使用してポストプロダクションのワークフローをスピードアップするのか非常に楽しみです!

Blackmagic Cloud Store Maxは、NAB 2024のBlackmagic Designブース(#SL5005)にて展示される。

ブラックマジックデザイン、「Blackmagic Cloud Store Max」発売。高性能フラッシュストレージ。最大48TBの容量、12カードRAID 0フラッシュメモリーコアやBlackmagic Cloudとの同期機能に対応説明写真
ブラックマジックデザイン、「Blackmagic Cloud Store Max」発売。高性能フラッシュストレージ。最大48TBの容量、12カードRAID 0フラッシュメモリーコアやBlackmagic Cloudとの同期機能に対応[NAB2024]