空母化改装をした護衛艦「かが」と演習するかも。

日米英の3か国で共同演習も定期的に実施へ

イギリス国防省は2024年4月11日航空母艦を中心に複数の軍艦や補給艦潜水艦などからなる、いわゆる空母打撃群(キャリア・ストライク・グループ)を東アジア地域へ派遣し、日本へ寄港させると発表しました。

時期は2025年、派遣される空母は「プリンス・オブ・ウェールズ」になります。

プリンス・オブ・ウェールズ」は、イギリス海軍史上最大の軍艦であるクイーン・エリザベス級航空母艦の2番艦です。満載排水量は約6万8000トン、全長は284mあり、F-35B戦闘機や各種ヘリコプターなど合わせて最大48機を搭載・運用することができます。

2021年9月には、姉妹艦「クイーン・エリザベス」を中心とした空母打撃群が来日しており、日本周辺海域で日米の軍艦などと共同訓練を行いました。

イギリス空母打撃群の来日は、この2021年のケースに次いで2回目になる予定で、「プリンス・オブ・ウェールズ」も同じように、パートナー並びに同盟国と一連の作戦や演習を行うとしています。

なお、イギリス国防省の説明では、2025年以降、インド太平洋地域において日米英の3か国で軍事演習を定期的に実施し、この地域の安全保障体制を強化するとともに、各国軍隊の能力をさらに向上させるとしています。

また、定期的に三国間演習を行うことで、インド太平洋地域に対するイギリスのコミットメント(関与)を強めるとしており、海軍だけでなく陸軍や空軍も2025年以降、定期的に来日することが予想されます。

なお、昨年(2023年)5月、G7広島サミットに参加するために来日したイギリスのリシ・スナク首相が2025年の空母打撃群派遣について明言し、グラント・シャップス国防大臣も同年12月に来日した際に同じことを述べていました。しかし、これらのときは艦名については明言されなかったため、「プリンス・オブ・ウェールズ」だと判明したのは、今回が初めてになります。

イギリス海軍の空母「プリンス・オブ・ウェールズ」(画像:イギリス海軍)。