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 第二次世界大戦の歴史を物語る遺物が、アメリカ、マサチューセッツ州の海岸に流れ着いた。ケープコッド国立海浜公園のスタッフが、嵐が来る前に安全な場所に移動させ詳しく調べた結果、古い無人機の胴体であることを突き止めたという。

 これは1940年代から50年代にかけて軍の射撃練習に使用されていた無人航空機の一部だそうだ。

【画像】 無人機の胴体が打ち上げられる

 マサチューセッツ州、ケープコッド国立海浜公園(CCNS)は、2024年4月10日第二次世界大戦時代の無人機の胴体がマルコーニビーチの浜辺に漂着したと、Facebookに発表した。

 この物体はしばらく海を漂っていたあと海岸に流れ着いたようだという。

射撃訓練に使用されていた無人機

 嵐の到来の前に、安全な場所に移動させた後、ケープコッド国立海浜公園の歴史研究家が詳しく調べたところ、この物体は、RCAT (Remote Control Aerial Targetリモートコントロール空中標的)に使用されていた機体の胴体の一部であることがわかった。

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第二次世界大戦当時使用されていた射撃用の無人機

 このRCATは、1940年代から1950年代にかけて、かつて米軍の訓練基地だった同州ウェルフリート基地の対空砲火訓練に使用されていたという。

 RCATの役割は対空砲の的だった。飛行機に搭載され、ウェルフリートの滑走路(現在は放棄)からロケットのように発射された後、崖から遠隔操作される形で使われた。

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 ケープコッドの海岸近くにあった約7平方kmの面積を持つこの基地は1943年から使用され、1961年に閉鎖された。

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 現在この場所は、日光浴やサーフィン、釣りやピクニックなどのレクリエーションエリアとして利用されているが、かつての軍用地には未だに弾薬や爆発物が残存している可能性があるという。

 2014年には、マルコーニビーチの近くで第二次世界大戦時の弾薬が発見され、爆発物処理班により爆破処理されたことがあるそうだ。

References:Piece of decades-old drone plane washes up on Massachusetts beach - CBS Boston / written by konohazuku / edited by / parumo

 
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第二次世界大戦時の無人航空機の破片が海岸に漂着