2022(令和2)年8月28日に執行長(しゅぎょうちょう)に安永雄玄(やすなゆうげん)が就任し、約1年半が経過しました。「魅力あふれる本願寺、お参りしたくなる本願寺をめざして」を基本方針として諸活動を行っています。
ここに2023(令和5)年度の活動報告と2024(令和6)年度の主な予定などをご報告いたします。

  • 本願寺執行長 安永雄玄よりご挨拶

 2023(令和5)年の3月~5月は、親鸞聖人(しんらんしょうにん)御誕生850年・立教開宗800年慶讃(きょうさん)法要をお勤めし、期間中には多数の記念行事を開催いたしました。日本全国、そして世界各地から多くの参拝者にお越しいただいたことに深く感謝いたします。

 参拝された方はご高齢の方が多く、子ども連れの方や若年層はあまり目にすることができませんでした。伝統は革新の積み重ねからこそ生まれるのだと私は思っています。これまでの門信徒を大切にするのはもちろんのこと、新たな門信徒を掘り起こし、次世代を巻き込む基盤づくりを行わない限り、行事を実施することは単なる踏襲にすぎません。今後もそのような視点から、西本願寺の伝統を再確認していきたいと考えています。

 もう一つ、昨年11月に色々な方々との協力のもとで西本願寺のブランドマークとタグラインを作成し発表しました。「格式が高く入りにくいお寺」と思われている現在のイメージを一新し、西本願寺のあるべき姿を端的に表すことができたと考えています。

 おかげさまで他の宗派や寺院の方々からも評判がよく、京都の街から「西本願寺は本気で取り組み始めている」と少しずつ評価されてきたと感じています。

 それ以外に、西本願寺と周辺を案内するフリーマガジン『お西さん ざっと!ハンケイ500m』を創刊しました。京都市内及び境内各所等での配布と、ホームページでも公開しています。門前町の賑わいにもつながりつつあるようです。今後も年1、2回ペースでの発行を予定しています。

また、本願寺伝道院を使用し、どなたでも参加できる講座「TERAKOYA HONGWANJI」の開催を始めました。今後は夜間開催や毎週末の開催などの定期開催を検討しています。

 以上、2年目に行った施策については、手ごたえを感じています。

 2024(令和6)年度の計画としては、“西本願寺クラブ”(仮称)の立ち上げを現在計画中です。これは門信徒の方だけではなくそれ以外の人も包摂するような組織であり、より多くの人と西本願寺とのご縁を結び、「TERAKOYA HONGWANJI」などのご案内を行うことを想定しています。

 また大谷本廟の納骨所も築60年以上となり、耐震補強や20~30年後の多死社会のピークを見据え、循環型社会にマッチした改修が必要で、これから着手したいと考えています。

 どのような施策を始めるにせよ、一番の目的は「参拝者を増やすこと」となります。そのためには一過性のイベントをただ行うのではなく、継続的につながりを作れるような仕組みが必要です。

 最後に、本年1月1日に起こった能登半島地震により被災された皆さまに心からお見舞い申しあげます。浄土真宗本願寺派や西本願寺としても職員の派遣や募金活動などの支援を行っておりますが、同時に、西本願寺の自然災害に対する対策も計画しなければならないことに気づかされました。浄土真宗本願寺派の本山であり、親鸞聖人をお慕いする門信徒の皆様のかけがえのない拠り所である西本願寺は、世界遺産でもあり、国宝・重要文化財も多数抱えています。しっかりとした対策を検討してまいる所存です。

 今後の西本願寺の活動に、ぜひご注目ください。

  • 2023(令和5)年度の活動報告及び2024(令和6)年度の主な予定

親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要を執行

 2023(令和5)年は宗祖(しゅうそ)親鸞聖人のご誕生から850年目にあたり、2024(令和6)は浄土真宗が開かれた「立教開宗(りっきょうかいしゅう)」から800年をお迎えする年となります。西本願寺では、2023(令和5)年3月29日から5月21日まで、5期30日間にわたり、その慶讃(きょうさん)法要をお勤めしました。 

 これまで仏教や浄土真宗にあまり親しみのなかった方や若い世代の皆さまにもお気軽にご参加いただける協賛行事を開催するなどし、期間中、国内外から約75,000人のご参拝をいただきました。

参考URL:お西さん(西本願寺)HP

「『親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要』について」)

https://www.hongwanji.kyoto/info/000469.html

ブランドマークとタグラインを策定

 西本願寺では、新たにブランドマーク(下記画像)とタグラインを策定し、2023(令和5)年12月6日に記者発表を行いました。

 現代日本の社会では、孤立したり、孤独を感じたり、自分の居場所がないと感じる方が増えています。そんな気持ちに寄り添って耳を傾け、誰もが自由にお参りでき、様々な思いを持ち寄って過ごせる場所であるのが西本願寺です。そのような思いからメイン・タグライン「人はひとり。だからこそ、ご縁を見つめたい。」サブ・タグライン「誰もが、ただ、いていい場所。」を策定しました。

 今後は、このブランドマークとタグラインのもとで、幅広い世代の方に西本願寺に興味をお持ちいただき、ご参拝頂けるように、新たな企画の実施や積極的な情報発信を行ってまいります。

 西本願寺の阿弥陀堂と御影堂をイメージした形をもとに境内の大イチョウの葉と重ね合わせたブランドマーク

参考URL:お西さん(西本願寺)公式note

「西本願寺で初のブランドマークとタグラインが完成!」)

https://note.com/nishi_hongwanji/n/na7e2b4d6c581

参考URL: PRTIMES「京都 西本願寺で初のブランドマークとタグラインが完成!」)

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000027.000110086.html

西さん(西本願寺)公式noteを開設

 魅力ある情報を発信するため、公式noteを開設いたしました。仏教や宗教に関するコラム、お西のお坊さんなどへのインタビューを掲載しています。そのほか西本願寺では、公式X(旧Twitter)<お西さん(西本願寺)X:フォロワー約1万人>、公式Instagram <お西さん(西本願寺)Instagram:フォロワー約1,700人>、公式YouTubeチャンネル<お西さんの常例布教:登録者約3,600人・お西さんの法要行事:登録者約3,200人>と、SNSの運用をしています。Xは開設から約6年が経過し、フォロワーがついに1万人を超え、YouTubeでは朝のお勤めの生配信が始まるなど、情報を積極的に発信しています。ぜひフォローをお願いいたします。

参考URL:お西さん(西本願寺)公式note

https://note.com/nishi_hongwanji

参考URL:お西さん(西本願寺)HP「晨朝ライブ配信について」

https://www.hongwanji.kyoto/info/001627.html

フリーマガジン「お西さんざっと!ハンケイ500m」を創刊

 西本願寺からざっと半径500mの、門前町などをはじめとする周辺の魅力を様々な企画で紹介しています。お西のお坊さんがおすすめする街歩きスポット紹介は大変好評です。

 京都市内及び境内各所等で配布しています。また、本誌内容についてはホームページでも公開していますのでぜひご覧ください。

 第2号は2024(令和6)年4月10日発行予定です。

参考URL:お西さん(西本願寺)HP

「フリーマガジン『お西さん ざっと!ハンケイ500m』創刊について」

https://www.hongwanji.kyoto/topics/001668.html

TERAKOYA HONGWANJIを開講

 本願寺伝道院(重要文化財・通常非公開)で学びのご縁を結ぶ講座「TERAKOYA HONGWANJI」を開講しました。本願寺伝道院は、1912(明治45)年に日本近代建築の代表的建築家・伊東忠太によって、イスラムイギリス・日本などの建築様式を取り入れ設計された建造物です。2014(平成26)年に国の重要文化財に指定され、現在は僧侶の伝道布教の学びの場として使用されています。

 この講座で、様々な学びのご縁を結んでいただければ幸いです。今後は夜間の開催や毎週末の開催など、定期開催を検討しています。HPなどで情報をご確認のうえ、どうぞお気軽にご参加ください。

参考URL:お西さん(西本願寺)HP

「【2024(令和6)年4月開催】TERAKOYA HONGWANJI(本願寺伝道院 講座)」

https://hongwanji.kyoto/topics/001745.html

参拝者満足度( CS )調査を開始

 西本願寺を訪れた人が、どれくらい満足しているのかを知り、課題を把握するべく、「お西さんをより良くするためのアンケート」として、2023(令和5)年10月から参拝者満足度( CS )調査を開始したところ、参拝者の方の高い満足度と再来訪意向があることがわかりました。

 これらの要因としては、お西のお坊さんによる無料の境内ツアー「お西さんを知ろう!」をはじめ、丁寧な対応への評価があげられました。

 今後は、本調査から課題を読み取り解決し、さらに居心地の良い西本願寺にすべく具体的なアクションを検討していきます。

参考URL:お西さん(西本願寺)HP「お西さんを知ろう!」

https://www.hongwanji.kyoto/see/event.html

大谷本廟コンタクトセンターを開設

 門信徒の皆様からのお問い合わせに対して、より的確で丁寧な応対をさせていただくために、大谷本廟コンタクトセンターを2024(令和6)年5月に開設いたします。

 問い合わせ先は従来の代表番号と変わらず、下記の通りです。

  • 本願寺(西本願寺)について

 浄土真宗本願寺派の本山。正式には龍谷山 本願寺(りゅうこくざん ほんがんじ)といい、西本願寺とも呼ばれています。

 浄土真宗は親鸞聖人によって開かれました。親鸞聖人は鎌倉時代前半から中期にかけての僧侶でした。親鸞聖人の没後、末娘の覚信尼(かくしんに)が中心となり、1272(文永9)年、京都の東山大谷に廟堂を建て、そこに聖人の遺骨と影像を安置し、やがてこの廟堂を中心とするお寺として本願寺となりました。第8代蓮如上人(れんにょしょうにん)の時代には積極的な伝道を展開したことにより教団は大きく発展しました。その後、寺地は大阪、和歌山などを転々とした後、1591(天正19)年京都六条堀川に寺基を定め現在に至ります。

 阿弥陀堂(あみだどう)や御影堂(ごえいどう)を始め、唐門(からもん)、飛雲閣(ひうんかく)など数多くの国宝が建ち並ぶ寺院であり、美術工芸品では三十六人家集(国宝)などを所蔵しています。

 1994(平成6)年12月「古都京都の文化財」として、世界文化遺産に登録されました。

配信元企業:宗教法人 本願寺

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