「こども支援プロジェクト」とは、認定NPO法人セカンドハーベスト京都(所在地:京都市伏見区 理事長:澤田政明)が学校の長期休暇中”お腹が減って辛い思いをするこどもをなくしたい”との思いで始めたプロジェクトです。今後より一層の発展を目指して利用者へオンライン調査を協力依頼し、子育て世帯の貧困の現状について調査しました。その結果、長引くコロナ禍で収入減少を体験した人のうちいまだ7割以上の人の収入が戻らない状況にあり、さらに物価高騰も影響し、習いごと・スポーツ・体験活動・塾といった活動について”経験させてあげたいけれど経験させてあげられない”といった声の割合が高く、切実な声が多数寄せられた結果となりました。

【調査の背景】

コロナ禍を経て物価高騰が続く社会情勢において、食料支援(こども支援プロジェクト)を必要としている子育て世帯がなぜこのプロジェクトを必要とするのか、そして今求めているものの声を直接聴かせていただくことで、子どもの貧困問題の現状把握、今後のプロジェクト強化のために調査しました。


「こども支援プロジェクト利用者アンケート調査」の主な結果

■コロナ禍の影響、いまだ大きく                

回答者の4 割が、世帯所得200 万円以下の世帯である。回答者すべての世帯所得が、子育て世帯の平均所得とされる785 万円(2021 年「2022 年国民生活基礎調査の結果」厚生労働)以下であり、約99%が全世帯の平均所得(545.7 万円)以下であった。  

コロナ禍をきっかけに、「収入が多少減ったからかなり減った・なくなった」まで入れると、収入減少を経験した回答者は60.8%にのぼった。コロナ禍は、利用者の多く(6 割)に経済的影響を与えたことがわかる。コロナ禍でもテレワークが可能な仕事や保障がなされた仕事ではない上、仕事に行けなければ収入にならない雇用であることがうかがえる。


n=255、コロナ禍で収入減少を経験した回答者(n=164)のうち、3/4(74.1%)は収入が戻らないままの状況にある。

■教育格差・体験格差との関係                 

習いごと・スポーツ・体験活動・塾といった活動についての質問の回答結果について、「経験させてあげたいけれど経験させてあげられない」の割合が高いのは、最近指摘される体験格差の現れである。自由記述欄では切実な声が多数寄せられた。

さらに教育についても、高校卒業までの教育は「受けている」が約 9 割、「受けてほしいが受けさせられないかも知れない」と答えたのは 1 割強に過ぎないがその一方で、高等教育となると極端に下がる。

短大・高専・専門学校は 64%が、大学は 70%が「受けてほしいが受けさせられないかも知れない」と答えている。これは、昨今指摘される教育格差の現状を示しているといえる。


■なぜ「こども支援プロジェクト」は必要とされているのか

(自由記述でご回答いただいたほんの一部です)

●我が家の場合、子供が多くさらにコロナ禍もあって金銭的に厳しいのですが、こういった支援があるおかげで金銭的、そして心の余裕も出来てストレスも減りました。余裕がないとついつい顔や態度に出てしまうので、こういう支援が本当にありがたいです。

●長期休暇に入ると、昼ご飯も毎日つくることになり、そうなると食費も光熱費も跳ね上がり、⾚字になります。子どもたちには楽しいお休みですが、親にとっては憂鬱な頭の痛い時期です。そんな時にこども支援プロジェクトが届き、ありがたい感謝の気持ちと、自分はひとりじゃないという気持ちになり、心強いです。

●低所得、経済的DV、疾病などで食材が買えない、買えても作れない状態にある保護者と子が現金支給よりも遥かに助けられる支援である為。


「あなたにとってこども支援プロジェクトはなぜ必要とされているのか」136の声をテキストマイニングした結果

■今回の調査を通じて

上記調査結果以外にも、「食費について」「食生活について」「助け合いや支援について」等の質問にたくさんのご回答いただきました。

子育て世帯の今の声を聴かせていただいた結果、家賃、電気・ガス水道代、食費という、最低限の生活に必要な費用が大きな負 担となって困窮している状況が明らかになり、憲法第25条の生存権が保障されてないのが日本の現状であることが見えてきました。


セカンドハーベスト京都は「明日の食に不安のない京都」を目指し食料支援のネットワークを創っていきます。


調査の詳細

「こども支援プロジェクト利用者アンケート」

こども支援プロジェクトを必要としている世帯の現状と生の声を聴かせていただくことにより、子どもの貧困問題についての実態を把握するために調査する。

調査期間:2023年12月23日~2024年1月31日

調査方法:こども支援プロジェクトの食料が入ったボックスにアンケート調査への協力依頼のチラシを同封。チラシには調査への協力依頼とオンライン調査へのQRコードのみが記載され、質問項目は入っていない。

対象者:こども支援プロジェクト利用者899世帯         

回収サンプル数:255(回収率28.4%)

調査データはこちら

こども支援プロジェクト

夏休みなどの長期休暇に食品を宅配便で届ける取り組み。

(小学生のいる就学援助(準要保護)受給世帯に限る)

京都府内には支援を必要とされている子育て家庭が6,000世帯以上ありますが、現在はまだ10分の1ほどにしかとどけられていません。

たくさんのボランティアさんと、

皆さまのご支援でプロジェクトを続けていくことができます。ご協力よろしくお願いいたします。


60名以上のボランティアとスタッフで寄贈品等の食品を箱詰めする様子
こども支援プロジェクト特設ページ

名 称:認定NPO法人 セカンドハーベスト京都

団 体 代 表:澤田政明(理事長)

団体設立年:2015年12月

法 人 登 記: 2016年12月

事務局所在地:〒612-8018 京都市伏見区桃山町丹後18-15 乃園ビル3F       

【ご注意】※こちらでは食品寄贈の受付は行っておりません。

事務局開局時間:10時~16時

事 務 局 休 業 日:水・土・日・祝日

メールアドレス:info@2hkyoto.org

電 話 番 号:075-601-2100

F A X 番 号:075-320-3765

団体ホームページ

配信元企業:認定NPO法人セカンドハーベスト京都

企業プレスリリース詳細へ

PR TIMESトップへ