女子テニスの国別対抗戦、ビリージーン・キング杯予選最終日が4月13日に東京・有明コロシアムで開催され、日本はカザフスタンを破り、11月の決勝大会(スペイン)にコマを進めた。

 2020年から採用された現行方式での決勝大会進出は初めてのことで、2023年度から日本代表の指揮を執る、元プロテニスプレーヤーでスポーツコメンテーター杉山愛監督も拍手喝采を浴びる、幸先のいい船出となった。

 一方で観客席からは、

「あれ、なおみちゃん出ないんだ」

 大坂なおみの出場を心待ちにしていた子供の声である。

 カザフスタンとの予選は、12日にシングルス2試合、13日にシングルス2試合とダブルス1試合の計5試合が行われ、3勝した方が決勝に進出できる形式だった。

 日本は12日の第1試合にエースの日比野菜緒が〈6-1、6-0〉で完勝。続く第2試合に出場した大坂は〈6-2、7-6〉で勝利し、王手をかけていた。

 13日の第3試合で日比野ユリア・プチンツェワに〈6-4、3-6、7-6〉で競り勝ち、決勝に進出する。第4試合に予定されていた大坂とアンナ・ダリニナの試合が取りやめとなり、第5試合のダブルスを若干のルール変更の上で実施して敗戦。結果、日本は3勝1敗だった。試合を観戦したスポーツライターが言う。

「観客はこのルールを承知の上で観戦していたわけですが、子供には戸惑いと落胆があったようです。もっとも、世界ランキング元1位とはいえ、ブランクがある大坂は現在286位。日比野は79位で大阪を上回り、エースで先勝を期すのは当然でしょう。日比野の相手のプチンツェワは同50位で、日比野の上位。それを倒したのですから、観客席は喝采です」

 決勝の地スペインでも、感動ある試合を期待したい。

(所ひで/ユーチューブライター)

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