コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は育児漫画「みかんとかりん」やイラストレーターとして活動中のれんこんさんの「地震の時どんな感じだったか、思い出せるうちに書いてみました。30年生きてきて、非常用持ち出し袋が役立つときが来るなんて思いもしなかったです」をご紹介。

【漫画】友人との新年会中に能登半島地震が発生…避難から帰宅までに「失敗したこと」「幸運だった点」を描き「情報共有してくださったこと本当に感謝」の声

作者であるれんこんさんが1月18日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、2.6万件を超える「いいね」が寄せられた。本記事ではれんこんさんに、作品のこだわりなどについてインタビューをおこなった。

■友人たちと新年会を楽しむ中で、能登半島地震が発生…

作者・れんこんさんの旦那さんは震災当日、夜勤のために出勤していたという。れんこんさんは出産後に友人とお酒を飲む機会がなかったため、友人のKさんとSさんを呼んで泊まりの新年会を予定していた。

新年会を開催して間もない16時6分頃、皆でテレビゲームをしていると1度目の地震が発生。震度3程度だったのでゲームを続行したが、すぐに大きな揺れが発生した。突然すぎて身動きがとれなかったというれんこんさんらは、大人3人で肩を組みながら2人のお子さんを守っていたという。ここでれんこんさんは「失敗したこと①」として「すぐそばにダイニングテーブルがあったんだから、みんなでそこに入るべきだった」と振り返る。揺れが収まった後に食器棚を見に行くとポットの蓋が落下して割れていたため、すぐに食器棚の扉を閉めてチャイルドロックをかけたそうだ。

さらにテレビで津波警報を伝える声が聞こえていたため、各自で避難を開始。Kさん飼い猫が心配なため帰宅、れんこんさんは非常用持ち出し袋を手にすると、2人のお子さんとSさんとともに車で避難所へ向かった。ここでも「なんか幸運だった点① 保険証のコピーとお金を(非常用持ち出し袋に)入れておいたおかげで財布を持たずに家を出られた」「失敗したこと② 津波を想定した避難所をリサーチしていなかった」と振り返った。

その後れんこんさんは、避難所で1泊したのち自宅に戻っている。震災当日から旦那さんが1月4日に帰宅するまでの避難所や帰宅後のようすを、「失敗したこと」「なんか幸運だった点」を交えながらリアルに伝えている。

作品を投稿したX(旧Twitter)には「他人事とは思えず涙が出ました」「備えは大切ですね!」「うちも備蓄を見直します!」「泣いた」「怖すぎる」「大変な思いをされたあとで、このように情報共有してくださったこと本当に感謝です」などのコメントが寄せられている。

■「地震の強さに関係なく、非常用持ち出し袋があると安心」作者・れんこんさんにインタビュー

――この度の能登半島地震に際し、心よりお見舞い申し上げます。本作を漫画として残そうと思った理由をお教えください。

地震が起こった時の怖さを忘れずに、これからも事前に準備や心構えをしておきたいと思い、漫画にしました。

――本作を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。

良かった点や反省点が多々ありましたので、そちらを参考にしていただければ幸いです。また、非常用持ち出し袋の重要性につきましても、注目していただきたいです。

――本作の中で特に印象に残っているシーンがあれば、理由と共にお教えください。

ガラスの破片を踏んでしまったことです。普段はスリッパを使っているのですが、慌てていたため、ガラスの破片を踏んでしまいました。

――作品の中の「失敗したこと」「幸運だった点」が分かりやすかったです。今回の地震を経験し、改めて皆さんに伝えたいことがあればお教えください。

地震の強さに関係なく、非常用持ち出し袋があると安心なので、もし用意してない方はぜひ用意していただきたいです。

――読者の皆さんへメッセージをお願いします。

我が家は大した被害もなく済みましたが、石川県の能登地方はまだ復興作業が続いております。私も少ない額ではありますが義援金を振り込ませていただいており、少しずつでも多数集まれば大きな額となると信じております。他県の皆様からも、少しでも支援いただけますと幸いです。

能登半島地震のリアルな体験談…「備えは大切」と話題に/画像提供/れんこんさん