現在放送中の日曜劇場アンチヒーロー」(毎週日曜夜9:00-9:54、TBS系)の第2話最速試写会・スペシャル舞台挨拶が、4月15日に都内の劇場にて行われ、主演の長谷川博己の他、北村匠海堀田真由大島優子、林泰文、岩田剛典、木村佳乃、野村萬斎が登壇。第1話を見た感想や第2話の注目ポイントなどを語った。

【写真】長谷川博己にツッコミを入れる大島優子

■常識を覆す“逆転パラドックスエンターテインメント”

同ドラマは、長谷川が7年ぶりに日曜劇場で主演を務める、日本の司法組織を舞台とした“逆転パラドックスエンターテインメント”。「正義の反対は、本当に悪なのだろうか」ということを視聴者に問い掛け、スピーディーな展開で次々と常識を覆していく。

長谷川は「殺人犯をも無罪にしてしまう」“アンチ”な弁護士・明墨正樹を演じ、明墨と同じ法律事務所で働く同僚弁護士・赤峰柊斗役の北村、同じく同僚弁護士・紫ノ宮飛鳥役の堀田、パラリーガル・白木凛役の大島、東京地方検察庁の検察官・緑川歩佳役の木村、検事正・伊達原泰輔役の野村らが脇を固める。

第1話では、町工場の社長殺害事件の被告人・緋山啓太役として岩田が登場した。

第1話の放送を終え安堵「今までで一番反響があった」

会見冒頭、長谷川は、「昨日1話が放送されてすごくほっとしています。今までで一番、僕の友人とかからも反響があって、とても面白かったと言ってくれた」と明かしつつ、「宣伝していく上でいろいろ話したいんですけど、喋るとまた怒られてしまうので」と慎重に言葉を選び、「元々口下手で説明も下手なので、“あまり喋れないんです”ということを理由にできるので、僕としてはちょうどいいんですけれど(笑)」と笑顔を見せた。

北村は、「続々と考察が出ている中で、しめしめと思いながら見ていますけど、第1話が昨日放送されて、見れば見るほど“アンチ”という言葉が強くなっていくなという気がしています。“これって弁護士として当然のことなのでは”という見方もできるし、第1話だけで思うこともたくさんあると思いますが、見れば見るほどさらに謎も深まるし、分かっていくことも増えていくし、入り乱れていきますので、この先も楽しんでいただければなと思います」とコメント。

堀田は、「個人的には紫ノ宮が第1話で 『あなたばかなの』と言うシーンがあったんですけど、ファンの皆さんが、これを言われたいと言ってくださっていて、それがすごく印象的でした」と明かし、すかさず北村が「すみません、独り占めして」と堀田のファンに向けて頭を下げていた。

長谷川と同い年の木村は、意外にも共演は初めてだといい、長谷川の人となりについて、「一緒にいると落ち着きます。静かにメラメラ燃えていらっしゃる方だなという印象を受けております」と語り、野村も、「日曜劇場の主演を張るというのは大変なことだと思います。20年来、彼の若い頃から見ていますし、ある怪獣映画で共演したこともありますけれど、『いま“第何形態”になっているんだ?』と。成長を続けている」と絶賛した。

放送開始前、岩田は出演のみの発表で、オンエアまで役柄の詳細は明かされていなかった。そして、第1話の冒頭、約3分半の接見室でのシーンで顔が隠されていた人物が、ラストシーンで実は岩田演じる緋山だったと分かる、衝撃的な展開に。実際に長谷川の芝居に対峙した岩田は、「本当にせりふ量の差がすごいなと思いまして、申し訳ない気持ちになりました」と肩を落とす。

しかし、「昨日のオンエアが終わった後に、友人何人かから連絡をもらって『やったの、やってないの』と、すごく聞かれましたね(笑)。ただ、もうちょっと待ってくれと言わせてもらいました」とうれしそうに話した。

■スタッフが走る…!競馬場シーンの裏話を告白

続いて、「1話見返しアンチポイント」と題し、第1話の話題のシーンや“ここを見返してほしい”というポイント、撮影裏話などを紹介。

北村は、競馬場のシーンで長谷川を襲ったあるハプニングを告白。「実際のレースは別日に撮っていまして。僕らは馬が走っていない状態で芝居をしなきゃいけないんですね。それを助監督、スタッフ陣が手助けしてくれて、スタッフが走るわけですよ、番号をつけて。それで、実際のレースのように拮抗したりするわけですね、おじさんたちが。それに長谷川さんがツボっちゃいまして」と暴露。

いがこらえられない長谷川を横目に北村も笑ってしまったといい、「改めて見ていただいて、もしかしたらちょっとしたほころびが見える可能性もあります」と明かした。

さらに、放送と共に明かさたそれぞれの役名に色が隠れていることも話題に上がり、明墨の限りなく黒に近い墨と、赤嶺の赤、紫ノ宮の紫、この3人の色が合わさった色が「アンチヒーロー」のテーマカラーである紫黒色になっていることが発表された。

大島優子、岩田剛典の芝居にくぎ付け「緋山―!」

さらに、第2話の注目ポイントについて、長谷川が「注目ポイントやはり法廷のシーンになる…」と話し出したところで、ネタバレを予感した北村の制止が入る。すると長谷川は、「ありがとう。いつも助けてくれてありがとね、本当に」とはにかみ、2人の信頼関係をのぞかせる一幕も。

そんな北村は、「明墨に対して赤嶺が抱く感情とは何なのかというのが第2話で少しずつはっきりしてくると思いますし、岩田さん演じる緋山の事件も進展がありますので、さらに深く、いろいろな人の思いだったり思惑だったり目線とかを細かく見て楽しんでいただければなと思います」とコメント。

また、堀田は、「証拠集めだったり潜入のシーンが私は本当に好きで、事務所から3人で飛び出して、そこで普段とは違った一面が出ていたりもするので、 みんなもどういう人なのかということがどんどん分からなくなると思います」と話し、「回を増すごとに明墨先生はどういう人なんだろうというのが分からなくなる」とアピールした。

大島は、「2話の見どころは、最後の10分」と回答。「もちろん裁判のためにみんなで証拠を集めたりしているのも大切な時間になっているんですけど、最後の10分で『緋山―!』ってなりますよね。そこは本当にぐっとつかまれたなと思います」と岩田の熱演を称えた。

林は「とにかく2話は、どう明墨先生が勝つための裁判をやっていくかというのが見どころ」と言葉を選びながらコメント。

岩田も「やっぱり裁判の判決が下るというところが2話の見どころかなと思いますし、本当に伏線だらけの脚本になっていますので、1話をご覧になっていただいた皆様の中でいろいろと考察してくださった方々もいらっしゃると思うんですけども、2話を見終わった後もまたより考察勢がざわつく、そんな内容になっているかなと思います」と期待感をあおる。

最後に長谷川が、「本当にこの現場は素晴らしくて、新しいドラマをやっているという感じもすごくしますし、エネルギーもあってどんどん変わっていく。自分としてもこれをやりながらワクワクしています。これはきっとそのままドラマの画面にも現れているんじゃないかなという気がしていて。とにかく毎回、どんどんすごいことになっていきます。ぜひ、共にその時間を体験していただけたらと思っています」とコメントし、イベントは終了した。

日曜劇場「アンチヒーロー」第2話最速試写会・スペシャル舞台挨拶が行われ、(左から)林泰文、大島優子、堀田真由、長谷川博己、北村匠海、岩田剛典、木村佳乃、野村萬斎が登壇した/※ザテレビジョン撮影