2007年にiPhoneが登場してから、早いもので17年が経ちました。今年入社した人たちは、物心ついたころからiPhoneやiPadがある暮らしをしている……と思うとドキリとしますよね。あなたの会社ではどんな仲間が増えましたか?

 

今の若い世代ならPCやネットは使えて当たり前! なんて思ってしまいますが、実は「PCを使ったことがない」という人も多いそう。生活のほとんどをスマホで完結できるので「ショートカットキー?」とか「大学のレポートはスマホで作ったからタイピングがわからない」なんて人もいるのだとか。

 

仕事もスマホ1台で済ませられればいいですが、なかなかそうもいかないんですよね。今回は、新入社員も、彼らを教育する先輩も、PCの使い方に自信がない上司にも読んでほしい 『仕事×ITの基本をひとつひとつわかりやすく。』(Gakken・編集、刊行)をご紹介します。

 

スマホではあまり意識しないファイルの「拡張子」

『仕事×ITの基本をひとつひとつわかりやすく。』はその通り、とにかくわかりやすい! 本書は5つの章にわかれて65個のトピックスが掲載されています。パソコンの使い方からメールの基礎知識、さらには情報セキュリティ対策にITの活用事例まで、社会人なら知っておきたいトピックスが丁寧にまとめられています。

 

すでにPCに馴染みのある方にとっては「知っているよ」と思うトピックスもありますが、改めてDXのこと、リモートワークでのセキュリティで気をつけなければいけないこと、RPAツールショートカットキーなどを確認することで、なるほど! と膝を打つこともたくさんありましたよ。

 

さらにうれしいのが、各トピックスごとに「パッと見てわかる! 図解まとめ」が掲載されていること。例えば、スマホではあまり意識することのない「拡張子」の説明は以下のように紹介されています。一覧で見れたり、図でまとめてくれるとわかりやすくなりますよね。

 

基本的に、アプリでファイルを保存する際には、自動的に拡張子がつきます。ただし、ファイル名を変更する際には注意が必要です。ファイル名を変更するとき、拡張子の部分を誤って変更してしまうと、アプリでそのファイルが開けなくなる可能性があります。拡張子が誤っていてアプリが開けなくなった場合でも、正しい拡張子に戻すことで再び開けるようになります。

(『仕事×ITの基本をひとつひとつわかりやすく。』より引用)

 

新人のころ「誤って変更する」やつよくやっていた〜〜!(笑)私の場合、「拡張子を変更するだけで勝手に変換される」と勘違いしていました。メールで送っても「見られないぞ!」と怒られていたなぁ〜(しみじみ)。新人の皆さん、拡張子を変えるだけで勝手にファイルは変わりませんので、適切な変換方法で対応しましょうね!

 

LINEなどのチャットツールとは異なる「メール」について考える

仕事で使うのは「メール」が当たり前でしたが、スマホ当たり前世代の人たちにとって、「なんでメールでやる必要があるの?」と思いますよね。私は、ガラケー世代だったので「センターに問い合わせてメールを確認する」のが当たり前でした。

 

そう思うと新入社員さんとアラフォー世代で、コミュニケーションに大きなギャップが生まれるはずだわ(笑)。メールでは独自の文化であるTOとCCとBCCは、なかなか理解できない人も多いかもしれません。『仕事×ITの基本をひとつひとつわかりやすく。』では以下のように、わかりやすく紹介してくれています。

 

メールを送るときには送信の種類に気をつけましょう。メールの送信には、「TO」「CC」「BCC」の3つの種類があり、これらは誰からの返信をきたいしているか、送信先の他の宛先から隠す必要があるかによって使い分けます。

(『仕事×ITの基本をひとつひとつわかりやすく。』より引用)

 

チャットツールでは、BCCの概念がないので正直「なんで?」と感じるかもしれませんが、これがメール文化なんですよね。ちなみにBCCの正式名称はBlind Carbon Copyで「こっそり読んでおいてちょ」みたいな意味。使い方としては、お知らせメールなど一括で複数の顧客に連絡する際に送付者のアドレスがわからないように送りたい場合にも使いますよ。

 

今はほとんどの会社で社内外問わず、Slackやchatworkなどのチャットツールが使われるようになっていますが、メールの基本的な使い方も知っておきたいですね。

 

リモートでも気をつけたい「セキュリティ」とは?

コロナ禍以降に入社する方は、オフィスへの出社に対しても自由度が高まりましたよね。ある程度お仕事に慣れてきた方や出社しなくても仕事ができる業種の方は、リモートのほうが割合が高いなんてこともあるかもしれません。

 

そのときに気を付けておきたいのが「セキュリティ」。会社であれば、セキュリティの高いネットワークを使うことが多いですが、自宅や外出先では「フリーWi-Fi」で接続しているなんて人もいるかもしれません。また出先のカフェに社用USBを忘れた! 社外秘な打ち合わせをオープンなカフェでしていた! なんてミスも起こりがち。どんなことに気をつけたら良いのでしょうか?

 

テレワークは柔軟な働き方を実現しますが、それに伴うセキュリティリスクには常に注意が必要です。不審なメールやリンク、異常なシステムの挙動を感じた場合には、すぐにシステム担当者に相談するようにしましょう。

(『仕事×ITの基本をひとつひとつわかりやすく。』より引用)

 

いつでも、どこでもWi-Fiが使えるのが当たり前な時代ですが、セキュリティ意識は高く持っておきたいもの。当たり前なことは人から教わる機会も少ないので、教える側も「これくらい知っているだろう」と思って伝えなかったり、教わる側も「知らなかった」と言わないようにしっかり知識は身につけておきましょう。

 

『仕事×ITの基本をひとつひとつわかりやすく。』は全くPCを触ったことがないなんて人から、ある程度触ってきた人までどんな人が読んでもわかりやすく解説してくれている一冊になっています。

 

基礎をしっかり学びたい新入社員さん、新人さんへ何を教えたらいいか迷っている先輩、今と昔では大きく変わってきているITの常識を勉強しなおしたい人にもおすすめですよ。新しいことを始めるのにもぴったりな春! 新入社員さんと一緒に改めてITに関して学び直ししてみませんか?

【書籍紹介】


仕事×ITの基本をひとつひとつわかりやすく。

著者:GAKKEN(編)
発行:GAKKEN

参考書の定番『ひとつひとつシリーズ。』の仕事版がついに登場。現代のビジネスマンなら知っておきたい業務に役立つITスキルを丁寧にわかりやすく解説。時短テクニックや整理術をオールカラーでわかりやすく紹介。

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