2024年4月14日、香港メディア・香港01は、日本で発生した紅麹サプリメント問題を契機に、保健食品のリスクを正しく把握した上で利用すべきだとする記事を掲載した。

記事は、日本での紅麹サプリメント問題が健康食品に対する香港市民の関心を喚起したと紹介。健康食品は「効能はあるが害はない」と考える人が多く、誤った摂取によるリスクが軽視されがちであるものの、食品であれ健康食品であれ過剰摂取は「害」となることを認識し、正しく摂取することが大切だと伝えた。

そして、香港衛生署が以前発表した調査報告によると、市民の約2割にサプリメント摂取の習慣があるとし、忙しい現代の都市生活者に適したさまざまな健康サプリメントが販売されている中で、摂取量とともに注意事項や禁忌事項にも気を配って利用すべきだと指摘し、多くの市民が利用している具体的なサプリメントを例に挙げてリスクを紹介した。

まず、免疫力を高め、抗酸化作用を持つことで知られるビタミンCは最もポピュラーサプリメントとして親しまれている一方で、過剰に摂取すればシュウ酸に分解されて尿から排泄される中で腎臓や尿道にシュウカルシウム結石を形成し、排尿に影響を及ぼす可能性があるとした。また、骨の健康を保つために役立つカルシウムも、過剰摂取すれば血管の石灰化が進み、心血管疾患のリスクが高まることはあまり知られていないと伝えた。

さらに、疲労回復に効果があるとされるビタミンB群は神経系に影響を与え、麻痺を引き起こす可能性があるため摂り過ぎは良くないと指摘。また、便秘など腸内環境の問題を抱える人に好まれるプロバイオティクスも万人に同じように効果があるわけではなく、その製品に自分に不足しているプロバイオティクスが含まれているかどうかを確認する必要があると説明した。

記事は、サプリメントが医薬品と同等に厳しく監督管理されているわけではないと指摘した上で、日本の紅麹健康被害問題について「サプリメントは便利ではあるものの、自然食品やバランスの取れた食事に完全に取って代わることはできず、過度の依存は逆効果になりかねないということを再認識させた」と評した。(翻訳・編集/川尻)

14日、香港メディア・香港01は、日本で発生した紅麹サプリメント問題を契機に、保健食品のリスクを正しく把握した上で利用すべきだとする記事を掲載した。資料写真。