◆計1万3000発の煌びやかな花火が春の夜空に

 King & Princeがデビュー5周年イヤーのラストを飾るイベント「King & Princeとうちあげ花火」を11日、千葉県ZOZOマリンスタジアムで開催した。このイベントは、音楽と花火がシンクロしたダイナミックエンターテイメントと題して、King & Princeの楽曲とシンクロした計1万3000発の煌びやかな花火が春の夜空に打ちあがった。花火大会イベントは事務所としても初の試みということで、開演前にメンバー髙橋海人と永瀬廉が会見を開いてその思いを語った。

 髙橋は、「僕ら2人とスタッフさん、チームKing & Princeとで5周年の最後に何かできないかを考えているなかで、『花火大会ができるよ』ということを提案していただいて『やらせてください!』と。みんなで走り続けてきたこの5年間を、花火を見ながら振り返れるっていうのは楽しみ。ずっとこの日が待ち遠しかった」と笑顔を見せた。

 永瀬は「5周年に加えて、2人の形になって新たなスタートにもなる年でした。だから僕たちが今までしたことなかったようなことを挑戦させていただきつつ、2人でのツアーというアイドルとしてのお仕事もまっとうさせていただいて。そんな激動の、濃かった1年の最後に花火大会という素晴らしい催し物で締められるのは喜びでいっぱいです。ただ、最初に聞いたときは、手持ちの花火を持ち寄ってやるレベルなんかなって(笑)」と話すと、「それは思わなかったわ」と髙橋も爆笑した。

 また、会場周辺に設置されたDJブースや屋台のメニューなど2人でアイデアを出しながら演出などにもこわだりをみせた。

「1番こだわったといえば、顔面クッションじゃない? あれって自分たちに本当に自信がある人たちじゃないと出せないグッズやと思うから。顔面クッションってなかなか攻めてるよな(笑)」と永瀬が高橋に振ると、「僕は写真のチョイスを結構熱心にさせていただいたんですけど。(永瀬は見ながら)自信満々で」とリアクション。すかさず永瀬が「僕は一発でしたけど」とドヤ顔をみせて笑った。

◆音楽と花火の演出にファンからも歓声が 

 18時の開演時刻が迫るにつれて、会場は3万人のファンで席が埋まる。観客からの拍手とコールに包まれるなかで、2人が登場したイベントがスタート。「なにもの」「名もなきエキストラ」をパフォーマンスした。曲終わりには、「うちあげ花火にようこそー!」と2人が呼び掛ける。続いて、髙橋が「楽しみすぎて昨日の夢に廉が出てきましたかー?」と煽るとファンからはYESの大歓声。その反応に永瀬が「絶対ウソやろ」とツッコんだ。

 会場が温まったところで、花火パートへ。デビューシングルから14thシングルに収録された収録曲から2人がセレクションした27曲を6ブロックにわけて、音楽×花火の演出を楽しんだ。1曲目「シンデレラガール」では平野紫耀の歌い出しが流れると、6人体制だった当時の音源にファンもペンライトを振って喜んだ。その後も、「Key of Heart」では鍵マーク、「幸せがよく似合うひと」ではニコチャンマークが花火であがると歓声がひと際大きくなった。

 King & Princeの2人も、そんなファンたちの姿をほほ笑みながら見守った。花火パートの終わりには、髙橋が「ちょいちょい出てくる、にゅん!ってやつ好き~。『1、2、3!』の花火の演出もアガったわ。久々に心の底から『フォォ!』って声が出ちゃった(笑)」と話すと、永瀬も「会場の雰囲気を花火師さんにも見せたかった。俺、帰ってから手持ち花火しようかな」と興奮冷めやらぬ様子だった。

 フィナーレはラストに相応しい大輪の花をバックに「ゴールデンアワー」を披露。永瀬は「最高の思い出になりました。これからも僕たちについてきてください!」と呼び掛け、髙橋も「いつも本当にありがとう!!」と絶叫。会場は大きな拍手に包まれて、節目となる5周年の締めくくりとなった。

 5月23日には新曲をリリースし、6年目に突入するKing & Prince。髙橋は、「6周年からは次なる歴史の1歩を作っていく年になっていくと思う。とにかく前向きに。King&Princeってこんなこともやってもらえる、ワクワクできると思ってもらえるように作品やイベントの1つ1つに丁寧に打ち込んでいけたら」とコメント。永瀬も「海人と常々話していることに事務所内でもグループとしても新しいことに挑戦していって、King&Princeを応援してるといろいろな経験ができていいなと思ってもらいたいということがある。6周年も勢いを落とさずに、10年、20年と続けていくためのスタートダッシュにしたいです」と、2人の新たな決意を宣言した。

取材・文/吉岡俊 撮影/後藤巧