阪神・佐藤輝明に「外野再コンバート案」が持ち上がっている。

 佐藤は岡田彰布監督が就任した昨シーズンから三塁手として固定起用され、「アレンパ」を狙う今季も、開幕から三塁守備に就き続けている。

 ところが「まずい守備」を連発。セ・リーグ失策王となっている(4月15日時点)。

 例えば4月14日の中日戦(バンテリンドーム)、2-1で迎えた7回二死二塁の場面がそうだった。中日・木下拓哉の平凡なゴロを捕球したまではよかったが、一塁にハーフバウンドの悪送球。大山悠輔がうまく処理できず、判定はセーフとなった。

 その後、先発投手才木浩人が踏ん張って無失点に切り抜けたが、一歩間違えば勝敗を左右しかねないプレーであり、虎党をヒヤヒヤさせた。この試合を観戦していた球団OBは、次のように話す。

「佐藤の守備に関しては、OBたちも不安を抱いていた。とにかく打球への反応が遅いし、スローイングも不安定。とても安心して見ていられるレベルにはない。キャンプでも馬場敏史内野守備走塁コーチの指導で守備練習に時間を割いていたけど、向上した気配はないしね」

 それでも打撃でチームに貢献できればいいが、これも開幕から安定した成績を上げてはいない。在阪スポーツ紙遊軍記者が言う。

「まだ他球団との対戦がひと回りしたばかりですが、打率2割以下というのはひどい。ホームランもまだ2本ですからね。岡田監督も手をこまねいているわけにはいかないでしょう」

 そこで持ち上がりそうなのが、本人にとって守備への負担が少ない、外野手での器用だという。前出のOBも、

「まだ外野の方がストレスは少ないはず。打撃に専念させた方がいい」

 と提言する。

 佐藤の不振によって、こちらも開幕から成績が伸び悩む大山悠輔にも悪影響が出ている。

「大山は責任感が強いですからね。佐藤の不振をカバーしようと気負って、逆に打てなくなっている感じがします」(前出・遊軍記者)

 シーズンはまだ始まったばかり。焦る必要はないが、アレンパへの障害は早めに取り除いた方がいい。

(阿部勝彦)

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