HOVER Air X1 smart(撮影協力・ロボスタディオン)

サトシピカチュウヤムチャプーアル、そして子連れ狼大五郎──。今も昔も、時の実力者には厚き信頼で結ばれし相棒がいた。

クラウドファンディングサイトで約2億円を集め、世のガジェット好きたちが登場を心待ちにする最新型の万人向けドローンがある。それこそ、君の新たなバディ(相棒)になり得る「HOVERAir X1 Smart」(ホバーエアー・エックスワン・スマート、以下X1 Smart)である。

 
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■日本人ユーザー向けに改良

HOVER Air X1 smart

X1 Smartは、“映え動画”撮影に長けた日本人ユーザー向けドローン。2023年に世界各国で販売され脚光を浴びた名機「HOVERAir X1」を、日本国内で気軽に飛ばせるよう99グラムに軽量化したもので、同時に日本語対応も実現している。

まだ発売前の商品で、3月7日、応援購入サイト「Makuake」でX1 Smart製品化プロジェクトが登場すると瞬く間にサポーター(支援者)の輪が広がり、目標金額30万円を遥かに超える約1億9,200万円の資金が集まった(本体は59,980円から)。

日本限定モデルである同機は、5月末にサポーターたちの手に渡る予定だが、このたびMakuake本社に潜入したSirabee編集長が、すったもんだの挙句1台レンタルしてきたので、早速試してみたい。

 

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■軽くて丈夫な機体

HOVER Air X1 smart(撮影協力・ロボスタディオン)

はじめに、本記事を執筆している筆者は、ドローンはもちろんデジタルガジェット情弱のおじさん記者である。なので他メディアのように、別商品と比べての性能や、スタイリッシュな専門用語を使っての解説が一切無理なので、先に謝っておきたい。

まず、初心者視点でコレすごい…と感じたのは大きく分けて3点。

HOVER Air X1 smart(撮影協力・ロボスタディオン)

1点目は軽さだ。

ボディには中央と裏側に2つのカメラがあり、その周りはクニャッと衝撃を吸収するソフトフレームでできている。前述の通り重量は99グラム。ドローン飛行は航空法など複数の法律を遵守する必要があり、日本の場合、100グラム以上がその対象となっているため、この重さならセーフというわけである。

一方で、100グラム未満の機体は一般的に「風に弱い」と言われているが、記者が誰もいない広場でテスト飛行した際は、高さ3mほど上昇しても風の影響はほぼなく安定飛行。その理由はパワフルな4基のプロペラにあるようだ(多分)。

 

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■ほぼ操作しなくてもハイクオリティ動画

HOVER Air X1 smart

2点目は、操作性。

X1 Smartは、AIを駆使した多彩なフライング撮影モードを搭載しており、「歩いている被写体の後ろを追尾しながらの撮影」「被写体の周りをぐるぐる回って録画するビジュアル系バンド風な撮影」「ブーメランのように一旦遠くに離れて再び戻ってくる撮影」など、どれも本体ボタンをポチッと一回押すだけで全自動である。

手のひらにマシンを置くと勝手に離陸し、撮影を終える時は再び手のひらを出すと、ゆっくり近づいて着陸してくれる。これがマジでかわいすぎる。

HOVER Air X1 smart(撮影協力・ロボスタディオン)

撮影した動画データはBluetoothで接続したスマホ側の専用アプリで確認可能。被写体とドローンの距離や、撮影高度などもこのアプリでカスタムできる。

HOVER Air X1 smart(撮影協力・ロボスタディオン)

この専用アプリが超わかりやすい&キュートなデザイン。細かい操作や難しい用語が羅列されたページを見たくなかった記者は、ほぼ全自動という現実に「マジAIってすげえな」と感激したのだった。

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■「映え」わかっているAIさん

HOVER Air X1 smart(撮影協力・ロボスタディオン)

3点目は、映像美。

こんな小さいドローンなんだから、カメラもちょっとショボいんだろうと邪推していたが、映された動画はまさに美麗だ。高度な手ぶれ補正システムを搭載しているとあって揺れはほとんどなく、被写体を追いながら、想像を遥か上にいくダイナミックな映像が撮れていた。AIがノイズキャンセリングまでしてくれるので、自分の声も鮮明である。

前述のアプリを使えば、撮影中の映像をリアルタイムに表示することもできる。この機能はめちゃくちゃテンションが上がる。キャンプ場で自転車に乗りながら追尾映像を撮るなんてことも、画面を見ながら可能なのだ。ちなみに静止画も撮れる。

 

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■もう俺、桐生一馬だよ…

HOVER Air X1 smart(撮影協力・ロボスタディオン)

トータルすると、「簡単に映え動画を撮れる」最高なマシンであると言い切れる。

後ろから追尾させれば、その映像は『龍が如く』『原神』のフィールド移動アングルと重なり、おじさんである自分がゲームの主人公のようである。特に操作でひっかかるポイントもなく、ビギナーでも十二分に楽しめることも記しておきたい。

HOVER Air X1 smart(撮影協力・ロボスタディオン)

しいて弱点を挙げるとすれば、バッテリーの持ちか。

バッテリーは約45分でフル充電できるが、撮影しての飛行時間は約10分ほど。ま、そもそもそんな長い動画撮らないでしょ、ということもあるが、サバゲー場やキャンプ場で使うなら予備バッテリーがあっても良いだろう。

でもコイツさらに可愛いのが、バッテリーが完全に無くなる前に自動で戻ってくるところなんだよなぁ…。お利口さん。

 

■スリランカのエジソンも感激

HOVER Air X1 smart(撮影協力・ロボスタディオン)

今回、撮影は東京・秋葉原にあるロボット好きのための作業スペース「ロボ☆スタディオン」で行ったが、テスト飛行を開始すると、これまで打ち合わせに没頭していた技術者たちが「なんやアレは」と近づいてきてくれた。

都内の某一流工業大学の大学院に通いつつ、とあるジャンルの新ロボット開発に明け暮れるスリランカ人エンジニアのミラパルさんは、「デザインが良いね。プロペラに触れない構造は“誰でも扱える”という安全性があり、フォルムもすごく可愛い」と太鼓判。

約6万円という価格帯については、「適正な価格じゃないでしょうか。今回は室内で撮影されていましたけど、見させていただいた映像はじつに安定的でした。こういうマシンの場合、通常は安価なコアレスモーターを使いますが、このマシンはパワフルなブラシレスモーターを使っているように見える。よく考えられていますよ」とニッコリ。

HOVER Air X1 smart(撮影協力・ロボスタディオン)

ミラパルさんとタッグを組んでロボ開発を進める爽やかイケメンエンジニアのレオさんは、「撮れた映像は、僕らエンジニアも見ていてテンション上がりましたね(笑)。彼も言っていたけど安定性、安全性がポイントだと思います。通常のドローンは羽が剥き出しになっていて、衝突すると羽の破損は免れない。でもこれはソフトフレームが衝撃をかなり吸収してくれる構造。飛行中、ポンと障害物にぶつかっても戻ってきてくれるでしょう」と感心していた。

Makuake」での支援(購入)受付は4月20日まで。自撮りに、コスプレに、サバゲーに、キャンプに。この可愛い相棒を向かい入れたあかつきには、きっとバズる映像が撮れるはず。

ガジェット激弱な記者が初体験した「撮影特化型ドローン」、おじさんがゲームの主人公になった感覚で…