中村倫也が、4月16日に都内で開催された映画「ミッシング」の完成披露試写会に登場。主演の石原さとみ、共演の青木崇高、森優作、小野花梨、細川岳、脚本・演出を務めた吉田恵輔監督と舞台あいさつを行い、同じ生年月日だという石原との久々の共演についての思いを語る場面があった。

【写真】さすが同い年!息ピッタリのやりとりを見せる石原さとみと中村倫也

■吉田監督×石原主演

同作は、“人間描写の鬼”といわれる吉田監督のオリジナル脚本で「自分のキャリアの中で最も覚悟のいる作品」と語る、限りなく哀しく、愛しく、優しい“魂の行方”を描く物語。中村は、失踪した娘を捜す主人公・沙織里(石原)ら家族の取材を続けるテレビ局の記者・砂田を演じる。

石原と中村は、共に1986年12月24日生まれの37歳。作品で共演するのは、石原がヒロイン役を務めたドラマ「H2~君といた日々」(2005年、TBS系)以来19年ぶり。クランクイン前は久々の共演を喜ぶ気持ちが大きかったという中村だが、「初日に現場に行ってさとみちゃんがいて、これから芝居をしますよって時にものすごく感慨深くて!そこで気付いたんですよ。うそでも何でもなく、石原さとみの背中を追い掛けてたんだな、俺って。マジでそう思ったんですよ。僕が言うとふざけているみたいに聞こえるでしょ?」と問い掛けると、石原は「何ですかそれ!ふざけていると思う」と返し、会場の笑いを誘う。

■中村、石原への思い「同世代のトップを走っていた感じ」

しかし、中村は「僕がふざけていそうな時はふざけていないんですよ」とその気持ちはいたって本気だと強調し、「僕がこの仕事を始めた時にはもうさとみちゃんは仕事をされていて、同世代のトップを走っていた感じがあったんです。そこからしばらく共演もなく、いつか何かでご一緒したいなと思っていたんですけど、ここまでかかって…」と万感の表情を浮かべた。

ちなみに、19年前に共演した「H2」には青木も出演していたということもあり、「(『ミッシング』での)この並びを見た時に“運命”を感じましたね。あっ、ごめんなさい。“Destiny”を感じましたね」と、石原の最新主演ドラマのタイトルを被せて思いを伝え、石原らを笑わせた。

そんな中村は、今回演じる砂田という役へのアプローチについて聞かれると「最近はあんまり深いことを考えていないんですけど」と前置きした上で、「台本を読んだ状態で、多くの方が共感しやすい役なのかなと思ったんです。砂田というのは会社とか組織の中でもがいて、(自分なりの答えを)探しているやつなんで、あまり抱えているものが表に出ないようにやろうと。それがちょうどいいかなって」と、役柄的にも割と自然体で演じたことを明かす。

すると石原から取材等で会った記者がみんな砂田に感情移入していたと聞かされ、中村は「苦労してんだよね、記者さんは。本当に僕らは優しくしないといけない。全員今日から砂田と呼びますね(笑)」と、おちゃめに取材陣に向かって労いの言葉をかけていた。

「ミッシング」は5月17日(金)より全国公開。

◆取材・文・撮影=月島勝利(STABLENT LLC)

吉田恵輔監督の「吉」は、“つちよし”が正式表記

中村倫也/※ザテレビジョン撮影