珍しいジェット飛行艇

2021年にはトルコの森林火災にも派遣された機体

ウクライナ軍が2024年4月5日に行った空爆で、ロシア海軍が3機しか保有していないベリエフ「Be-200」飛行艇のうち1機が損傷した可能性であることが、衛星写真などの映像により明らかとなりました。

4月5日ウクライナ国防省は前線から離れたエイスク、クルスク、エンゲリスの3都市にある航空基地に自爆ドローンなどによる空爆を加えたと発表していました。

この攻撃で、前線から160kmと最も近い位置にあるエイスクで7機が損傷したとウクライナ側は発表しています。

その後、基地の衛星写真を確認すると、損傷機の中にBe-200と思われる機影が含まれていたことから、4月6日以降、ウクライナ寄りの軍事ブロガーによるSNSなどで写真投稿が相次いでいました。

同機はジェットエンジン双発の多用途飛行艇で、大規模な森林火災を空から消火できるよう、機内には容量12tの水タンクが設置されています。取水時は、水面を150~190km/hのスピードで滑走しながら約14秒で行うといわれており、2021年7月にはトルコで続く山林火災の消火支援に派遣されたこともあります。

ロシア海軍のBe-200飛行艇(画像:ロシア国防省)。