2024年4月15日、中国メディアの澎湃新聞は「全民国家安全教育日」に合わせ、外国のスパイ中国高速鉄道の運行に関する機密データを取得する事案を紹介する記事を掲載した。

記事は、15日が中国で9回目となる「全民国家安全教育日」に当たるとし、上海市人民検査院から得た海外のスパイによる不法な情報取得事案について紹介。事案は22年に摘発され、中国で21年9月の「データセキュリティー法」施行以降初めて「諜報事件」と認定され、かつ中国で初めて高速鉄道の運行上の安全に危害を及ぼす国家安全事案と認定された事案であるとした。

記事によると、海外のスパイ中国高速鉄道のデータに目をつけ、上海市にある企業に関連データの測定、収集を委託する提携を持ちかけた。低いコストと高いリターンの誘惑に負けた同市の企業は、リスクがあることを認識していながら海外のスパイと提携契約を締結。相手側の要求に基づき設備を購入した上で、北京市や上海市など中国国内16都市の高速道路路線でデータの測定と収集を行ったという。

調査では、海外のスパイからの指示で調達された電子設備はわずか1カ月で500ギガバイトの信号データを収集可能であることが判明。データ収集期間は約半年に及んでおり、期間中に膨大なデータが収集され、海外に伝送されたと記事は伝えた。(翻訳・編集/川尻)

15日、中国メディアの澎湃新聞は「全民国家安全教育日」に合わせ、外国のスパイが中国高速鉄道の運行に関する機密データを取得する事案を紹介する記事を掲載した。写真は南京南駅。