Netflixで独占配信中の「寄生獣 ザ・グレイ」のヨン・サンホ監督と、「幽☆遊☆白書」の月川翔監督の対談映像(https://youtu.be/ycnvdLon4Xo)が公開された。人気漫画の実写シリーズを手掛けた監督2人が、高度なVFXを使ったアクションシーンを作る苦悩を語り合うなど、貴重な映像となっている。

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寄生獣 ザ・グレイ」は、岩明均氏によるベストセラー漫画(講談社刊)をベースに舞台を韓国に移し、社会に居場所を無くした孤独な女性チョン・スインとパラサイト"ハイジ"との奇妙な共存関係を描く。4月5日より配信開始され、Netflixの週間グローバルTOP10(非英語シリーズ)で1位を獲得した。

一方、「幽☆遊☆白書」は、北村匠海志尊淳本郷奏多、上杉柊平、綾野剛ら豪華キャストを迎え、「週刊少年ジャンプ」(集英社)の伝説的大ヒット漫画をかつてないスケールで実写化。2023年12月に配信開始され、こちらも週間グローバルTOP10(非英語シリーズ)で初登場1位を獲得した。

新感染 ファイナル・エクスプレス」を観て以来、ヨン監督のファンだと語る月川監督が「マンナソ パンガプスムニダ(お会いできて嬉しいです)」と韓国語で挨拶すると、ヨン監督も「(「幽☆遊☆白書」は)とても好きな漫画だったので、ずっと心待ちにしていました。配信日に全話見ました!」と告白。

日本の漫画が好きで、「寄生獣」を自身のバイブルだと語るヨン監督は、「映像化したいという僕の話が、原作者の岩明均さんにも伝わったんですが、思いがけず岩明さんが『新感染 ファイナル・エクスプレス』のファンで"そういうことでしたら どうぞ"とお返事を頂いたんです」と語る。そして、「僕がやりたいストーリーラインを伝えたところ、面白がっていただけて、本格的に動きだしました」と制作の経緯を明かした。

さらに、「物語の内容は別物になってはいますが、大切にしたのは原作が描いているテーマを今回の作品にどう落とし込むか。(原作の主人公の)泉新一ミギーとは異なる共存方法が必要で、悩んだ末に、チョン・スインとハイジは一方が眠っていないともう一方が覚醒できないようにしたんです」と、原作のテーマを引き継ぐと同時に変化を加えたと話す。

パラサイトの"乗っ取り"により人間の頭や腕が触手と化すなど、VFXを使った撮影や、巨大なオープンセットでワイヤーを使った大規模なアクションシーンが満載だが、ヨン監督は「撮影で一番難しかったのは、寄生獣の触手が撮影の時は見えないので、ワイヤーで乗り切る状況が全話通して続くんです」と撮影での苦悩を打ち明ける。そして、「『幽☆遊☆白書』でも、戸愚呂兄などは触手や変身がありますが、それがどんなに大変な作業なのかよく分かります」と月川監督に共感を表した。

一方、月川監督も「幽☆遊☆白書」を制作するにあたり、"人間界・霊界・魔界という種族の異なる者たちが共存できるのか?"といった実写化のテーマを見出し、物語を紡いでいったと解説。一時はテーマを意識しすぎて話が重くなってしまったが、「子どもの時に読んでたのは、もっと痛快なバトルアクションだったよなと思ったので、とにかくお客さんを楽しませることに舵を切って最後は作っていきましたね。」と"自身の原体験"に回帰したことを明かし、ヨン監督も「アクションなど、少年マンガが持っているよさが多く入っていてマンガを読んだ時に感じたワクワク感をドラマシリーズでも味わうことができました」と称賛した。

対談映像には、ヨン監督と月川監督が作品作りについて様々な切り口で語り合い、意気投合する様子が収められている。

寄生獣 ザ・グレイ」と「幽☆遊☆白書」は、Netflixで独占配信中。

日韓を代表する監督の対談が実現 Netflixシリーズ「寄生獣 ザ・グレイ」独占配信中/(C)岩明均/講談社 Netflixシリーズ「幽☆遊☆白書」独占配信中(C)Yoshihiro Togashi 1990年-1994年 原作/冨樫義博「幽☆遊☆白書」(集英社「ジャンプコミックス」刊)