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 大谷翔平選手(29)の口座から24億5000万円以上を不正送金したとして訴追された水原一平容疑者。賭博によっておよそ62億円の損失を出したとされている。

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 ダイヤモンド・ライフ副編集長の神庭亮介氏は「水原容疑者の人格を批判しても無意味だ」と述べた。

 「水原容疑者がしたことはもちろん批判されるべきだが、『人格・人間性が良くない』といった批判は無意味で、再発防止につながらない。ギャンブル依存症という病気になると、人間は簡単に狂ってしまう。『これが最後の1回』と繰り返す水原容疑者の言動は典型的なギャンブル依存症の症状だと思われ、こういったことは誰にでも起こり得る」

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 近年広がりつつある若年層のギャンブル依存症への対策については「問題を1個1個解きほぐして考えてる必要がある」と説明した。

 「『ギャンブルなんてなくしてしまえ!』と法律で全面禁止したとしても、アメリカの禁酒法時代のように、かえって違法な組織や反社会的勢力が暗躍することになる。ギャンブルに依存していた人が“別の依存対象”に移るだけ、という可能性もある」

 「違法であることによって反社会的勢力の資金源になるなら、合法化して国が管理する、あるいは事業者に厳格なライセンスを求めるといったことも選択肢だろう。そのうえで、年齢制限や口座認証の強化、1回ごとの賭け金のセーブ、依存が疑われるような頻回な賭けの禁止といった対策が考えられる」

 「この世からギャンブルがなくなることはない。その前提に立ったうえで、ギャンブルの弊害をいかに減らし、問題を小さくしていくかを現実的に考えていくことが大切だ」

 また、家族や知人から「最後の1回だから」とお金を貸すように頼まれた際の対応については「人情としては貸したくなるだろうが、そこは心を鬼にして断らないといけない。貸すことでさらに傷が深くなるし、そのお金が返ってくることはない。大谷選手を見習ってピシャリと断っていただきたい」と述べた。
(『ABEMAヒルズ』より)

「水原容疑者の人格を否定しても無意味」「家族から“最後の1回”と頼まれても大谷選手のようにピシャリと断るべきだ」…神庭亮介氏と考えるギャンブル問題