中国で500万のフォロワーを持つインフルエンサーの顔が殺人事件の容疑者として指名手配されている人物のモンタージュ画像とそっくりであることが物議を醸している。中国メディアの極目新聞が16日付で伝えた。

内モンゴル自治区シリンホト市の公安当局は15日、2006年8月に発生した殺人事件の容疑者(当時20歳前後と推定)に20万元(約430万円)の懸賞金をかけると発表した。ところが、容疑者のものとして発表されたモンタージュ画像が、とある男性インフルエンサーの顔にそっくりだったことから、ネット上で騒動になった。

SNSを通じて事態を知ったという男性は「モンタージュ画像は今の僕をそのまま描いたようなもので、なぜこんなに似ているのかとても疑問に思う」とコメント。一方で、「当時の僕はこの画像とはまったく似ていない」とし、06年に撮影した自分の写真を公開した。

男性は1987年生まれで事件当時は19歳だった。内モンゴル自治区フルンボイル市出身だというが、96年に両親と共に河北省に移住しており、2006年は上海市と遼寧省大連市で過ごしていたという。内モンゴル自治区の生家には11年に一度帰っただけだと説明した。

男性は自分が犯人ではないことを明らかにするためにライブ配信を行ったといい、「はっきりさせないと、みんな本当に私が殺人犯だと思ってしまう。配信をしているけど、こんなトラフィックは必要ない。ネットユーザーの皆さんには理性的に対応してもらいたい」と話した。

一方、シリンホト市の公安当局にはこの男性インフルエンサーに関する情報提供が相次いでいるという。職員は「われわれは地元の人間を重点的に調べており、彼はフルンボイル市出身で、ここからは遠い」としつつ、「この(男性インフルエンサーについての)手掛かりについては現在、確認中だ」としている。(翻訳・編集/北田)

中国で500万のフォロワーを持つインフルエンサーの顔が殺人事件の容疑者として指名手配されている人物のモンタージュ画像とそっくりであることが物議を醸している。