中国で最近、各省・自治区・直轄市が相次いで2023年の人口データを発表した。現時点で28省区市のデータが明らかになっている。

この28省区市のうち、浙江省、広東省、海南省、上海市、江蘇省、新疆ウイグル自治区、貴州省、北京市、天津市の9省区市で常住人口が増加した。9省区市の昨年の人口増加は合計160万2500人に達した。人口が20万人以上増えたのは浙江省と広東省の2省で、浙江は50万人、広東は49万人が増えた。

省区市の人口増加には自然増加と社会増加(転出数と転入数の差)がある。上記9省区市の中には、貴州省など、主に自然増加によって人口が増えたところもあれば、長江デルタ地域の江蘇・浙江・上海や華北地域の北京・天津など、主に社会増加によって人口が増えたところもある。広東省などは、自然増加と社会増加の両方によって人口が増えた。

人口移動を見ると、長江デルタ地域、珠江デルタ地域が主な人口の転入エリアだった。これは一つには中国の人口が引き続き長江デルタや珠江デルタのような先進地域に集まるからであり、もう一つには各省区市の内部で中小都市や農村の人口が引き続き中心都市に流動するからだ。総人口が減少していながら、省都都市だけは人口が増加を続けた省区市もある。

都市別に見ると、すでに2023年の人口データを発表した都市のうち、人口増加のトップ4都市はそれぞれ合肥(21万9000人増)、鄭州(18万人増)、杭州(14万6000人増)、成都(13万5000人増)で、すべて新一線都市であり省都都市だった。

出生人口数のトップ3は広東、河南、山東

2023年の各地の出生人口の状況はどうだったか。 昨年の出生人口データを発表した省区市は27カ所あり、そのうち広東省、河南省、山東省、四川省は出生人口数が50万人を超えた。広東省は4年連続で出生人口が100万人を超えた唯一の省区市であり、また6年連続で出生人口数が全国トップだった。広東省に続くのは中部の人口大省の河南省で、昨年は69万5000人で2位だった。山東省は61万人で3位。

出生率を見ると、すでにデータを発表した省区市で、出世率が8‰を超えたところが貴州省、海南省、青海省、雲南省、広東省、広西チワン族自治区の6カ所あり、主に西部地域と華南地域に分布していた。

一般的に、出生率が高いところは往々にして都市化率が低い。しかし例外もあり、例えば全国トップの経済大省の広東省は都市化率が75.42%と全国4位ながら、昨年の出生率は8.12‰でトップクラスだった。

大半の省区市で出生人口と出生率が減少・低下する中で、海南省はどちらも回復傾向を示した。海南省統計局が発表したデータでは、23年の省内の出生人口は前年比7900人増の9万6000人に上り、出生率は前年比0.68‰上昇の9.28‰となり、全国平均を2.89‰上回った。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

中国で最近、各省・自治区・直轄市が相次いで2023年の人口データを発表した。写真は杭州東駅。