2024JリーグYBCルヴァンカップ・1stラウンド2回戦の合計11試合が17日に行われた。

 今シーズンから大会方式が大幅に変更となるJリーグYBCルヴァンカップ。参加クラブはJ1、J2、J3に所属する全60クラブに拡大され、ノックアウト方式による『1stラウンド』、『プレーオフラウンド』、『プライムラウンド』の3ラウンド構成で大会が進行されることになった。

 1stラウンドには、AFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)ノックアウトステージに進出した3クラブ(横浜F・マリノス川崎フロンターレヴァンフォーレ甲府)を除いた57クラブが参加。10グループに分かれて、1試合制のノックアウト方式による各トーナメントを実施し、勝ち上がった10クラブがプレーオフラウンドへ進出する。2回戦には1回戦を突破したクラブのほか、J1の18クラブと、J2の横浜FC清水エスパルスが参戦する。

 前回大会覇者のアビスパ福岡松本山雅FCと対戦。42分、菊井悠介のFKが井上聖也のオウンゴールを誘発し、松本が先制に成功する。相手GKの好セーブもあり、なかなかチャンスを生かせずにいた福岡だったが、73分に左CKから井上がジャンピングヘッドを叩き込み、試合を振り出しに戻す。試合は延長戦でも決着が付かず、PK戦に突入。GK永石拓海が2本セーブした福岡が、苦しみながらも3回戦進出を決めた。

 2024明治安田J1リーグで首位を走るセレッソ大阪いわてグルージャ盛岡と対戦し、1-0で勝利。香川真司が約1カ月ぶりの実戦復帰を果たしたC大阪は、岩手のFW都倉賢に何度か際どいシュートを許すなど苦戦を強いられる。それでも、GKヤン・ハンビンら守備陣が集中した対応を見せると、67分には途中出場のヴィトール・ブエノがボックス内右から狙い澄ましたシュートを突き刺し先制に成功。このゴールが決勝点となり、3回戦に駒を進めている。

 ジュビロ磐田と対戦したV・ファーレン長崎は、チャンスを作られながらも無失点で前半を終えると、53分に左CKに櫛引一紀がヘディングで合わせて先制に成功。その後は磐田の猛攻に晒されるも、GK若原智哉の好セーブもあり同点ゴールを与えない。試合はこのまま1-0で終了し、J2の長崎がJ1の磐田を破るという“下剋上”を達成した。

 昨シーズンのJ1覇者であるヴィッセル神戸FC今治と対戦。神戸は開始早々の5分にオウンゴールで先制を許すも、41分に左CKからジェアン・パトリッキがヘディングシュートを叩き込み同点に追い付く。その後は拮抗した展開が続き、試合は延長戦に突入。迎えた96分、山内翔が獲得したPKを佐々木大樹が冷静に沈め、神戸が逆転に成功する。試合はこのまま1-2で終了し、120分間の激闘を制した神戸が2回戦を突破した。

 その他の試合ではJ1勢が順当に勝利。FC東京は原川力や遠藤渓太らがネットを揺らし、Y.S.C.C.横浜に4-0で快勝。ヴァンラーレ八戸と対戦した鹿島アントラーズは25分に先制を許すも、82分に安西幸輝が値千金の同点ゴールをマーク。延長戦に入り104分には知念慶が勝ち越し点を挙げ、2-1の逆転勝利を飾った。

 17日に行われた11試合の結果と24日に控える残り9試合の対戦カードは以下の通り。

◆◼︎4月17日・試合結果

Y.S.C.C.横浜(J3) 0-4 FC東京(J1)
アスルクラロ沼津(J3) 1-3 北海道コンサドーレ札幌(J1)
鹿児島ユナイテッドFC(J2) 0-1 東京ヴェルディ(J1)
V・ファーレン長崎(J2) 1-0 ジュビロ磐田(J1)
FC今治(J3) 1-2 ヴィッセル神戸(J1)
ギラヴァンツ北九州(J3) 1-2 FC町田ゼルビア(J1)
松本山雅FC(J3) 1-1(PK:2-4) アビスパ福岡(J1)
いわてグルージャ盛岡(J3) 0-1 セレッソ大阪(J1)
いわきFC(J2) 0-2 アルビレックス新潟(J1)
ヴァンラーレ八戸(J3) 1-2 鹿島アントラーズ(J1)
大宮アルディージャ(J3) 0-2 名古屋グランパス(J1)

◆◼︎4月24日・対戦カード

FC琉球(J3) vs ガンバ大阪(J1)
奈良クラブ(J3) vs サンフレッチェ広島(J1)
ザスパ群馬(J2) vs 柏レイソル(J1)
ブラウブリッツ秋田(J2) vs 湘南ベルマーレ(J1)
ファジアーノ岡山(J2) vs 横浜FC(J2)
ガイナーレ鳥取(J3) vs 浦和レッズ(J1)
ロアッソ熊本(J2) vs サガン鳥栖(J1)
AC長野パルセイロ(J3) vs 京都サンガF.C.(J1)
カターレ富山(J3) vs 清水エスパルス(J2)

ルヴァンカップ2回戦の11試合が開催された [写真]=J.LEAGUE via Getty Images