火事・火災

家から煙が上がっているのに、助けに向かう人はいない。「家族が家にいる。どうしても救ってあげたい」と考えた女の子のとっさの行動とその結果について、『Metro』などイギリスのメディアが伝えた。

 

■火事発生に気づいた6歳児

4日、イギリスのノース・ヨークシャーで暮らすオリヴィア・パターソンちゃん(6)が、家の向かい側で友だちと遊んでいる時にふと自宅のほうに目を向け、異変に気づいた。自宅内で火事が発生したらしく、屋根から煙がもくもくと上がっていたのだ。

隣人らも外に出ており火事発生に気づいていたが、動く人はいない。車が停まっていなかったため、「家の中に残っている人はいない」と考えたためだ。

 

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■眠っていた家族を起こす

しかし家の中には、母親のローラさん(29)、妹のティファニーちゃん(2)、そして弟のジョエル・ジェイムズくん(1)がいた。すぐに行けば救えると判断したオリヴィアちゃんは家の中に駆け込み、ぐっすり眠っていた3人に向かって「ママ、目を覚まして!」「チビちゃんたちも起きて!」と大声を張り上げた。

そのおかげで3人はすぐに目覚め、オリヴィアちゃんと一緒に家の外に避難した。誰ひとり怪我を負うことはなかったが、家財などはこの火事でほぼすべて失ったという。

現在、当局が火事の原因を調べているが、断定には至っていない。ただ家族には、「携帯電話の充電器が発熱・発火した可能性がある」といった説明があったそうだ。

 

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■「誇らしい」と語る祖母

オリヴィアちゃんの祖母のセイディ・ゲルダーさん(54)は一部メディアの取材に応じ、「孫を誇りに思います」「ADHD発達障害)を抱えているのに、本当によくやってくれました」「たった6歳。それでも孫は燃える建物に駆け込んだのです」などと語った。

家族が家から持ち出せたのは、わずかな赤ちゃん用の衣類のみ。家を含むほぼすべてを失ったことから、現在はAirbnbで借りた家で生活しているが、ローラさんの元同僚らがネットで寄付金を募る活動を開始し、家族の暮らしを支えている。

 

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■火事を発見したら

オリヴィアちゃんと家族は無事だったが、火事を発見した時にはまずは大声で叫び救いを求める、そしてできるだけ早く通報するといった行動が必要だ。

また住宅用火災報知器は10年を目安に交換するなどし、普段から火災予防の意識を高めておくことも求められている。

ADHDの6歳児が火事場から家族を救出 祖母が「孫が誇らしい」