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 ただ、ひたすらに強さを求めて。将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2024」のドラフト会議4月27日に放送される。今回で4度目のリーダーを務める菅井竜也八段(32)が求めるメンバーは単純明快、「将棋の力と実績のみ」だ。実現すれば「強いチームになる」と、誰よりも勝利への強い自信をのぞかせた。

【映像】チーム構想に自信を見せる菅井竜也八段

 前回大会が行われた2023年度には、叡王戦五番勝負と王将戦七番勝負の2つのタイトル戦に挑戦した菅井八段。いずれも八冠王の藤井聡太竜王・名人(王位、叡王、王座、棋王、王将、棋聖、21)に阻まれタイトル奪取には至らなかったが、勝利を渇望する思いはより一層強くなったようだ。

 4度目のリーダーを務める今期のドラフトの構想は「将棋の強い人」。「うまくいくと、めっちゃ強いチームになるかなって思ってます」と瞳を輝かせる。菅井八段の求める“強さ”には、どんなポイントを求めているのだろうか。「先輩・後輩では決めていないんですけど、将棋が強くて、実績のある棋士の人を指名していこうと思ってます」。

 2021年に行われた第4回大会では、郷田真隆九段・深浦康市九段と居飛車党のベテラン勢を選出。翌年の第5回大会では久保利明九段・佐藤和俊七段の振り飛車党を指名と、過去大会では先輩棋士の持つ長所を少しでも吸収しようとしてきたこともチーム菅井の特色と言えるだろう。しかし、振り飛車居飛車の属性についても「そこはあんまり考えてなくて」。ひたすらに、「将棋の力と実績のみ」と明確な構想を持っていることを強調した。

 また、各リーダー棋士のドラフト指名にも注目している様子だ。「毎年、一番工夫してるのは豊島(将之九段)さん。工夫がないのが稲葉(陽八段)さん(笑)。2人とも今までと違う感じで来るのかが楽しみです」。恒例の“兄弟子いじり”も炸裂したが、稲葉八段には過去に指名希望棋士を先に奪われてしまったという“因縁”があるため、今年も要警戒のようだ。新リーダーとして中村太地八段(35)、佐々木勇気八段(29)も加入するが、この両名の構想は「全然わからない」。リーダー棋士にとっても注目の瞬間と言えるドラフト会議。新チーム結成までのカウントダウンは始まっている。

ABEMAトーナメント2024 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり今回が7回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士11人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全12チームで行われる。予選リーグは3チームずつ4リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

菅井竜也八段、チームコンセプトは明快「将棋の力と実績のみ」ドラフト指名を工夫している&していないリーダー棋士名もズバリ!?/将棋・ABEMAトーナメント