コカ・コーラシステムは、熱中症対策には欠かせない水分補給を呼び掛ける啓発活動を行う「アクエリアス」ブランドより、4月12日熱中症対策に関する調査結果を発表した。同調査は、3月4日・5日に、全国の15歳〜89歳の男女1,200人を対象にインターネット上で実施された。

まずここ5年間で熱中症になった経験を尋ねたところ、23.2%が「1~2度、熱中症になったことがある」、3.2%が「何度も熱中症になったことがある」と答え、あわせて26.3%と約4人に1人が熱中症を経験していることが分かった。熱中症の経験は10代(44.0%)が多く、10代男性は49.0%とほぼ2人に1人が経験している[図1]。

次に、「熱中症の症状と思うもの」を尋ねると、1位「めまい」(66.2%)、2位「体の異常な熱さ(高体温)」(64.1%)、3位「体のだるさ、力が入らない」(63.5%)という結果になった。一方、「筋肉痛、筋肉の硬直(こむら返り)」や「過呼吸」を 熱中症の症状として認識している人は3割程度しかいなかった[図2]。

過去5年間に図2の症状になった経験を尋ねると、いずれかひとつでもなった人は全体の71.8%だった。

図1の通り、熱中症の経験を自覚する人は26.3%だが、もしかすると熱中症かもしれない“隠れ熱中症”“熱中症予備軍”の人も含めると、熱中症経験者は約7割もいる可能性がある。年代別に見ると10代が86.0%と高く、男性(87.0%)も女性(85.0%)も、ともに高くなっている[図3]。

図3で熱中症症状を経験した862人に、その症状になった場所を尋ねたところ、「自宅」(32.3%)が最も多く、次いで「道端」(18.7%)、「運動場」(17.7%)となった。年代別で見ると、10代は「運動場」(33.1%)や「学校」(51.2%)が他の年代に比べて多く、50代・60代以上は「自宅」(41.4%・49.6%)が多くなっている[図4]。

熱中症症状を経験した862人に熱中症になったときにしていたことを尋ねたところ。すると、1位「長時間の屋外作業中」(15.5%)、2位「通勤・通学中」(15.1%)、3位「屋外でのスポーツ中」(12.3%)の順となり、特別なことをして いるときではなく、日常生活の中で熱中症の症状を経験していることがわかった。また年代別に見ると、10代は「屋外スポーツ」(32.6%)、20代は「通勤・通学中」(25.7%)、60代以上は「家事」(21.3%)や「夜間・朝目覚めた時」(12.6%)が高くなっている[図5-1]。

熱中症症状を経験した862人にその原因となると思うことを尋ねたところ、「水分をとらなかった」(40.5%)が最も高く、「長時間陽のあたる場所にいた」(29.6%)、「体を動かしすぎた」(23.3%)という結果になった。年代別に見ると、10代は「体を動かしすぎた」(29.1%)、20代は「食事をとらなかった」(16.0%)が他の年代に比べて高くなっている[図6]。

また、今年の夏も全国的に猛暑が予想され、気象庁は「春の終わりから気温が高く、早めの熱中症対策が必要」と呼び掛けている。暑さに慣れていないと熱中症になる危険性が高まることから、日本気象協会が推進する「熱中症ゼロへ」プロジェクトでは、暑くなる前の熱中症対策として体を暑さに慣らす「暑熱順化」を提唱しているが、アンケートで「暑くなる前に行う熱中症対策」を質問したところ、ひとつでも暑熱順化を行っていた人は全体の39.0%という結果となった。暑熱順化には個人差もあるが2~3週間程度かかるため、暑くなる前から備えるよう呼び掛けている[図11]。

「行いたい熱中症対策」を尋ねると、「水をこまめに飲む」(76.2%)、「夏は冷房をつける」(54.8%)、「なるべく日陰にいる」(43.8%)がトップ3に[図12-1]。この結果から水分摂取が重要だと認識している方は多いが、実際に成人が1日に必要な水分摂取量(体重1kgあたり30ml〜40mlが目安)を提示すると、全体の64.2%が「必要量に足りていない」と答えたという。
マイちゃん

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