CCSに関する社会動向

 日本政府は2030年以降に国内でのCCS二酸化炭素回収・貯留)事業を本格的に開始する計画を掲げており、プラントメーカーをはじめ、様々な関係機関がCCSの技術開発や実証事業に取り組んでいます。

 今年の2月に「二酸化炭素の貯留事業に関する法律案(通称”CCS法”)」が閣議決定され、現在開催中の第213回通常国会に提出される予定になっています。CCS法が施行されれば、社会実装に向けた具体的な動きが更に加速していきます。

 現在、CO2分離回収技術に関しては、様々な手法が研究・開発されていますが、主要技術の一つがアミン類を用いた化学吸収法となります。

■当社の取組

 中外テクノス株式会社(本社:広島県広島市、代表取締役社長:福馬聡之)は、「CO2分離回収技術の開発、性能向上の検討や環境への影響評価等を行うためには、アミン類の定性・定量分析を正確に行う必要がある」との観点から、2年をかけて独自にアミン類の分析技術を開発しました。

 

 定量分析ではLC-MS/MSを用いることで、高い分析精度で複数のアミン類を同時にかつ短い時間で分析することを実現しました。現時点では、アミン類約40物質の定量分析を行うことが可能となっており、順次、増やしていく予定です。

 また、一連のCO2分離回収プロセスにおいて未知のアミン類が生成される可能性がありますが、LC-QTOF/MSによる「ノンターゲット分析」を行うことで、未知のアミン類や微量成分を探査・特定し、定量分析する技術も確立しました。アミン吸収液やCO2分離回収装置を開発する上で、欠かすことのできないリスクマネジメントの一つとしての活用をご提案します。

 アミン類をはじめとする各種化学分析に加え、石炭火力発電所、廃棄物焼却施設及び各種化学プラント等で長い間培ってきた環境計測技術を活用し、排ガス中のアミン類の計測、CCS装置に関する各種計測、試運転も支援します。

分析開発グループ
LCーQTOF/MS
ノンターゲット分析フロー

配信元企業:中外テクノス株式会社

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